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かんとこうブログ

2024.07.23

コロナの今は?

今月に入り再びコロナが話題に上るようになりました。感染者が増加しており、これから本格的な夏にむけてさらに感染が拡大するとして警戒を呼び掛けています。しかしながら具体的な数字を出しているメディアは少ないようなので、地域別、年齢別を含めたコロナの今についてご紹介したいと思います。

昨年5月の5類移行とともに全数把握ができなくなり、定点あたり感染者数というインフルエンザと同じような数値しか発表されなくなりました。ひとつの医療機関あたり何人の感染者が報告されたかと言う数字です。この数値の推移を下図に示します。

2023年5月以前については、厚労省が現在の集計と同じやり方でデータを集計しなおしていますので、それ以前のデータとも、そのまま比較が可能です。データの発表は毎週金曜日なので、7月19日に発表された7月8日から14日までのデータが最新のデータとなります。

最新のデータによる定点医療機関あたりの感染者数は全国平均で11.1(赤い破線の水準)です。この数値は実のところ、昨年の同じ期間(7月10日から16日)とほぼ同じ数値です。今年の方がここまでの感染者数増加のしかたがやや急激ではありますが、この時点でここまでを総括すれば昨年とよく似た状況というべきでしょう。

次に都道府県別の新規感染者数直近5週間の推移について示します。グラフの縦軸は揃えてありますので、見た目がそのまま感染者数の多寡になります。

いずれも直近5週間では増加傾向ですが、沖縄だけはすでにピークアウトしたようにも見えます。感染者数は南高北低です。細かくみれば凸凹はありますが、総じて南が高く、北が低い傾向にあります。毎年冬と夏に感染拡大しており。気温が低くても高くても感染が活発化するという不思議なウイルスです。

年代別ではどうでしょうか?下に年代別感染者数の直近5週間の推移を示します。厚労省の発表では10代を二つに分類していましたがここでは他の年代と合わせ10歳刻みとして集計しなおしています。

多い順に並べると、10代、10歳未満、50代、40代、70代、30代、60代、20代=80歳以上となります。10代の感染者が多いのは学校等での接触人数・接触頻度の多さによるものと推定しています。

次に年代別入院者数の直近5週間と直近7カ月の推移を示します。

さい

縦軸は対数目盛になっています。入院者数では先ほどの感染者数とは大きく異なり、多い順番は、80歳以上、70代、60代と高齢者が圧倒的に多くなっています。感染者数は決して多くないが、入院者では圧倒的に高齢者が多いということです。

直近5週間でみると感染者数同様に増加を示していますが、直近7カ月でみると入院者数は減少傾向にあります。

一方で感染者数はかなりこの統計数字を上回るとも言われています。それは昨年5月の5類移行後は、それまで無料だった検査が有料化され、さらに10月からは治療薬も自己負担となり、検査自体をためらい実施しない人が増えていると言われているからです。現在感染の主流となっているオミクロン株の変異種KP3は、格段に免疫逃避能力が高いと言われており、これまで感染やワクチンで獲得した免疫の効果が期待できないとも推定されます。現時点での感染状況は表向きは昨年並みとなりますが、用心するのであればまたコロナ時代に戻ってマスク、手洗いと言った基本的な感染予防対策を着実に実施していくより他に身を守る手立てはないと思われます。

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