かんとこうブログ
2024.12.05
この1年で最も平年値より気温が高かった都市は仙台
昨日の続きです。昨日は日毎の平均気温、最高気温、最低気温とそれぞれの平年値との差の月平均について、全国10都市(札幌、仙台、新潟、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、鹿児島、那覇)の全体で見て、2023年12月から2024年11月までの1年間の平均値は約1.5℃高かったこと、さらに月別でみると3月以外のすべての月が平年値よりも高く、特に2月、4月、7月、8月、9月、10月が高かったことをご紹介しました。今日は全国10都市それぞれでこの1年(2023年12月から2024年11月)に平年値とどのような関係にあったのか、さらには、10都市の中で最も平年値との差が大きかったのはどこだったのかをご紹介したいと思います。
日毎の平均気温、最高気温、最低気温とそれぞれの平年値との差の月平均値の推移です。
全体的に10都市の山谷は似てはいますが、必ずしピークは同じではありません。平年値との差の大小は都市によって違っています。年間を通じて最も平年値と比べて高かった月(黄色い三角形)は鹿児島と那覇が2月、札幌と仙台が4月、東京は7月、名古屋、大阪、広島、福岡が9月、新潟が10月と結構ばらけました。ただ昨日も書いたように全体としてみると7月から10月までが連続して平年値よりも高い月が続いており、これが最も重要な傾向でありおそらく来年以降も続くのではないかということについては昨日書いた通りです。
各都市とも年間の平均値としては約1.5℃前後が多いのですが、(何度も書いているように)現在使用されている平年値は1991年から2020年までの30年間の平均です。中間年は2005年となり今から約20年前に過ぎません。約20年の間に1.5℃上昇することの重大さを感じてほしいと思っています。もちろん、気温は毎年変動しますので、単年度比較は意味がないかもしれません。しかし、この1~2年めっきり暑くなったと誰もが感じているのではないでしょうか?
最後に10都市の比較データを出して終わりたいと思います。10都市の中で1年間での平年値との差が最も大きかったのは仙台でした。ついで東京、名古屋といったところでしょうか?逆に最も平年値との差が最も小さかったのは那覇です。那覇の場合、島に位置していることの影響が大きいように思います。
これら10都市は、所謂中核都市であり都市化の影響をうけていることは否定できません。しかし、これらの都市での都市化はかなり以前に行われており、この20年ほどで大きな影響を受けたとは考えにくいと思っています。年々暑くなる日本が心配です。