かんとこうブログ
2024.12.19
日銀短観12月度調査結果・・製造業/非製造業の差は埋まらず
早くも12月13日に日銀短観12月度の調査結果が発表になりました。つい1週間前に9月度の調査結果をご紹介したばかりですので、長期的なグラフは省略して、各業種別の最新値を含むDI値の推移をご紹介していきます。お断りしておきますが、ここでご紹介するDI値はすべて中小企業のものであり、塗料業界にとってなにがしか関係がありそうな業種です。
前回スペースを割いた製造業と非製造業の差ですが、9月度に比べ製造業が1ポイント改善、非製造業が2ポイント改善したため、若干ですが差が広がりました。(下図)
製造業全体では、わずかに改善となりましたが、業種別に見ると前回からの改善程度はかなり差があります。
化学、石油・石炭、窯業・土石製品と言ったた素材関係はかなりDIが改善されました。ようやく水面から顔をだしている程度とは言え好ましい傾向です。しかしながら鉄鋼、非鉄金属はまだ下降がとまりません。
この5業種では、機械と造船重機が微増、金属製品、電気機械、自動車が微減となりました。
続いて非製造業です。
非製造業は、前回比マイナスがありませんでした。依然好況が続いているようです。
2022年と2024年の平均DIを比較してみました。(下図)
2024年のグラフで緑色で示した業種は、「2022年にDIがマイナスであったものが、2024年はプラスに転じたもの」です。製造業では造船・重機、自動車の2業種、非製造業では小売り、運輸・郵便、宿泊・飲食の3業種が該当します。冒頭述べたように石油、石炭、窯業といったところがなかなか好況に転じないようであり、製造業と非製造業のDIの差はしばらく埋まらないかもしれません。