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かんとこうブログ

2025.03.25

2カ月連続前年同月100%超えですが・・業況観測アンケート2月の結果

今日は昨日の1月度確報に引き続き、2月度の業況観測アンケートの結果をご紹介します。奇しくもというか、あえて同じタイトルをつけました。業況観測アンケート2月度も2カ月連続前年同月比100%超えでしたが、それでめでたし、めでたしとはいかない状況があるからです。

まずは、2月の需要分野別前年同月比(金額)の推移表です。1月は木工以外は前年同月比が100%を超えましたが、2月は、木工に加えて建築外装が前年同月比100%を下回りました。

全体の数量・金額の前年同月比推移を経産省確報と比較して図に示します。

両者ともほぼ一致した推移となっています。(経産省確報は最新データが2024年12月です。)

この業況観測アンケートの補足データとして、2018年の各月を100として各需要分野別の指数を計算しています。これにより、現在の状況が2018年に比べてどの位置にあるのかが判ります。業況観測アンケートのデータがあくまで前年同月比のみであり、絶対値ではないためこのようにしないとコロナ前と比べて今がどうであるかえを推定できません。11月~2月までの各月における各需要分野の指数の推移を示します。

11月~2月まででは、全体として2022~2023年にコロナ前(2018年)に戻っていることが判ります。2月は他の月よりも回復が遅く、ぎりぎりでの2018年超えですが、それでも金額では超えてはいます。ただし、木工(紫色の丸)については、この4カ月だけでなく、コロナ禍前には戻っていません。対象的に船舶・重防食(緑色の丸)はコロナ禍前のレベルを大幅に超えています。

さて、金額はどうやら順調にコロナ前に戻っているようですが、問題は数量です。業況観測アンケートには需要分野別の数量の記載がありませんので、経産省確報から推定するしか方法がありません。このブログでは、経産省確報から日塗工が算出している純出荷数量の数値を使って推定しています。

上図から明らかなように、コロナ禍前(2018年、2019年)に比べ、2020年以降の純出荷数量は減少傾向にあります。数量は、コロナ禍前には全く戻っていないし、コロナ禍が過ぎても減少を続けているということです。直線近似式を求めると、傾きは-250、すなわち毎月250トンずつ純出荷数量が減少しています。年に換算すると3000トンの減少です。このことが確報も業況も同じタイトルをつけた理由です。正直心配しています。

最後に純出荷数量指数各月の推移を示します。2024年に前年の数量から増加したのは4月、5月、7月、9月の4回でした。2025年の1月は幸先よく増加でした。今年は果たして数量回復ができるのでしょうか?

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