かんとこうブログ
2025.05.07
世界一幸せな国は?・・世界幸福度ランキング2025 その1
先日、ニュースで博報堂が今年が昭和100年であることに際し、過去100年間の幸福度や価値観についての意識調査を20~80台の男女2800人を対象に調査したことが紹介されていました。年代ごとの幸福度では最低評価が1940年代、最高評価が1980年代であり、以降現在まで下がり続けているという結果だったそうです。なかなか面白そうだったのですが、これを調べているうちに「世界幸福度ランキング」なるものがあることがわかりました。こちらはもっと大規模な調査結果で、調査項目も多岐にわたっておりましたので、こちらの方を今日と明日の二日間にわたりご紹介したいと思います。
この「世界幸福度ランキング」については、実は「やまとごころ.jp」というサイト(下記URL)で詳しく紹介されておりまして調査そのものについても丁寧に解説されていますので、これを引用させてもらうことにしました。
https://yamatogokoro.jp/inbound_data/56525/
幸福度ランキングとは
このランキングは米調査会社ギャラップが世界各国で実施する世論調査をもとにしたもので、各国の約1000人に対し、現在の生活満足度を0から10のスケールで自己評価してもらい、「幸福度」を測定。直近の3年間の平均評価に基づき作成している。今回は2022年から2024年の結果をまとめて2025年版として発表された。
147カ国・地域のランキングは以下の通り。幸福度は0~10の値からなる各個人の回答の数値の平均値であり、以下の6つの主要変数は幸福度にどの程度寄与しているかを示す。主要変数は以下の内容を表している。
国民一人当たりのGDP:経済的豊かさの指標
社会支援:困った時に頼れる人がいるかどうか
健康寿命:健康で生活できる平均寿命
人生の自由度:自分の人生における選択の自由度
寛容さ:他人への寛容さや寄付・ボランティア活動の度合い
腐敗認識:政府やビジネスにおける汚職・腐敗の認知度
(引用終わり)
この中で国民ひとりあたりのGDPと健康寿命以外は回答者の回答から幸福度が算定される仕組みになっています。さて気になる順位ですが、上位30位までとそれ以外の中で気になる国の順位は以下のようになっています。幸福度の評価は10点満点で計算されています。(下図は、本家の「世界幸福度ランキング」(下記URL)からの引用です。)

日本が書いてありませんが、今年は55位でした。上位はフィンランド、デンマーク、アイスランド、スウエーデンと北欧が並んでおり、G7国の中ではカナダが18位、ドイツが22位、イギリスが23位、アメリカが24位、フランス33位、イタリア40位という結果で日本はG7中最下位でした。
日本の項目別スコアについては以下のようになっています。一位のフィンランドと並べて示します。

6つの主要変数毎に世界でのランキングと数値が書かれています。フィンランドと比較するとすべてにおいて低いランクになっており、全体順位の55位よりも低い順位にあるのは人生選択の自由度(79位)と寛容な行い(具体的には寄付、ボランティア、他人への援助:130位)が低くなっています。特に寛容な行いは147か国中の130位ですので大変低い自己評価だといえるでしょう。社会的なサポート(社会が人々を支える制度、仕組み)についても88.5%の人が「Yes」と回答しているのですが、世界的にみると48番目に過ぎないという結果でした。
日本についての「幸福度ランキング」からのコメントについては、再び「やまとごころ.jp」から引用させていただきます。
「今回日本は55位となったが、スコアは10点満点中6.147だった。これまで最高は43位(2012年)で最低は62位(2019年)、平均順位は51位。主要変数ではGDPと腐敗認識、社会支援が比較的よいといえるだろう。
レポートで指摘されたのは、日本では、韓国と同様、一人での食事が増加しており、その理由として挙げられているのが、単身世帯の増加と高齢化であること。また、各国の年齢層別の社会的つながりの状況を比較した場合、若年成人の17%が(家族や友人を含め)親しみを感じる人がいないと答えているが、中でも日本は突出しており、若年成人人口の30%以上が社会的孤立を訴えている点だった。」(引用終わり)
日本の順位としては平均よりやや低めであり、日本の問題として、若年成人層の社会的孤立が挙げられています。
以上が「世界幸福度ランキング2025」の概要です。明日は、6つの説明要因について、詳しくご紹介したいと思います。