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かんとこうブログ

2025.06.12

三菱ふそうトラック・バスと日野自動車の現況

三菱ふそうトラック・バス株式会社と日野自動車が経営統合すると発表されました。それぞれの親会社であるトヨタ自動車とダイムラートラックが経営統合により、商用車の開発や生産で協業を進めるほか、次世代の技術開発でも連携し、競争力の強化につなげるとしています。

この両社なんとなく似たような規模の会社かという印象がありましたが、興味があったので決算状況などを調べてみました。

まず、販売台数ですが、世界でのランキングが以下の順位になっています。

単純に足し算をすると,両社の合計は15万4000台となりいすゞ自動車の上にきますが、そこはあまり気にかけていないところでしょう。

現在の両社の決算状況ですが、三菱ふそうトラック・バスが株式を公開していないため、限定的な情報しかわかりませんでしたが、わかった範囲では以下の状況でした。(三菱ふそうトラック・バスは2024年12月期、日野自動車は2024年3月期)

日野自動車の単独売上高と三菱ふそうトラック・バスの売上高はほとんど同じ数字でした。三菱ふそうトラック・バスの連結対象として、三菱ふそうバス製造株式会社とパブコが挙げられており、それぞれの売上高が500億円強でしたので、単体どうしで比較すると日野自動車の方がわずかに多いかもしれません。

一方純利益では、この両社ずいぶん大きな差があります。日野自動車の純利益は2022年、2023年とも大幅な赤字となっていました。これは、エンジンの認証不正問題でアメリカなどで訴訟を起こされており、その賠償金支払いが原因のようですが、2024年の純利益を見るとそれも一段落したようです。一方で三菱ふそうトラック・バスは、コロナ禍から順調に回復したように見えます。

総資産は、単体どうしで比較すると日野自動車の方が多いようですが、自己資本比率でみると2022年以降大幅に減少しています。日本では40%が一つの目安と言われていますので、2024年の26.8%は心配される数字ではあります。

従業員数についても、連結では日野自動車が大きく上回るものの、単体では似通った人数になっています。

こうして見てきますと、売上高は似たような数字でありますが、ここ2-3年の経営状態はかなり異なるように見えます。そうした状況ではあるものの、自動車そのものはもちろん、製造方法も材料も要求される技術も急激に変化していく中で、両社が統合することで将来へ道をつなぐというのが最良の選択だったのだろうと推定されます。

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