かんとこうブログ
2025.08.19
2025年6月度経産省確報から計算した塗料原材料単価動向
8月15日に発表された2025年6月度経産省確報から計算した塗料原材料の単価動向をご紹介します。
樹脂原料では、単価アップが4品目、単価ダウンが1品目でした。しかし大きな価格変動はありませんでした。
有機溶剤では、単価アップ、単価ダウンがそれぞれ3品目でした。メチルイソブチルケトンが大幅なアップでしたが、これまでもこうした変動を繰り返していますので、異常なことではないようです。
顔料は単価アップが2品目、単価ダウンが4品目です。フタロシアニン顔料のアップ幅が大きいのですが、これも激しく価格変動を繰り返していますので、あまり気にする必要はないと思います。
樹脂は価格アップが2品目、ダウンが3品目でしたが、アルキド樹脂、エポキシ樹脂の上昇幅、メタクリル樹脂の下降幅がいずれも大きく動きました。
前月から5%以上価格が変動したものについて、これまでの出荷数量と金額の推移を示します。
値上がりしたものは、いずれも数量と金額の乖離が拡大していく傾向にあります。言い換えればますます価格は上がっていく方向にあると考えられます。
今月5%以上値下がりしたものは2品目でしたが、これらも時間とともに数量と金額が乖離傾向にあり、このままでは長期的に価格が上昇する傾向にあります。今月価格が下がったのは、こうした傾向の中での小刻みな変動とみるべきだと思います。
最後に各品目の価格動向を横並びで比較するために、指数の変化を示します。22品目の単純平均では、全体の指数値は先月から2.0上がり149.6となりました。ざっくり言えば原料は2021年1月の1.5倍になったとも言えます。一方で塗料の単価はそこまで上がっていません。6月の塗料主要10品目の指数値の単純平均は127.0(2021年1月=100)でした。