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かんとこうブログ

2025.11.12

自動車各社の2025年4月~9月期決算

11月10日のSUBARU株式会社を最後に、日系自動車メーカー7社(ダイハツを除く)の4月~9月期の決算が発表になりました。トランプ関税の影響による収益性の悪化が懸念されていましたが、7社中、売上段階で減収4社、営業利益ではすべての会社が減益または赤字といずれも大きな影響があったことがわかりました。各社の決算短信から拾った数字をご紹介します。

とりあえず売上(売上収益)、営業利益、経常利益(税引前利益)、親会社に帰属する純利益、2026年3月期末の営業利益予想値、2026年度売上予想の一覧表を示します。

なんとも赤字の多い一覧表になってしまいました。売り上げでは減収4社、営業利益では大幅減収5社、赤字2社と惨憺たる状況になってしまいました。

2025年3月決算も下表にようにかなり苦しい決算状況ですが、今回はさらにそれを上回る状況となっています。

2025年度4-9月の売上と同前年比、および営業利益と同前年比を下図に示します。

売上については前年比がプラスマイナス7%に納まりますが、営業利益については2社が赤字となり、前年比ではいずれも大幅な減益となっています。

全体としては昨年度を上回る大変な状況ですが、4-6月と7-9月に区分けして計算してみるとどうなるかやってみました。(各期の決算短信をもとに手元集計しています)4-9月期と7-9月期で売り上げと営業益率を比較してみました。

売上では第2四半期の売上が第1四半期の売上を上回った会社が日産、スズキ、マツダ、三菱の4社ありました。営業利益率では、第2四半期が第1四半期を上回った会社が、日産、マツダ、三菱の3社でした。この日産、マツダ、三菱の3社は、他社に比べ営業利益が低い会社ですので、改善されたと言ってもまだ他社よりも低い状態ですので、素直に喜べないと思いますが・・・

各社のセグメント情報で地域別の業績が掲載されている会社がありましたので拾ってみました。一覧表で示します。

こうしたセグメントの分け方は各社様々であり、SUBARUやホンダは自動車と自動車以外のセグメントの区分けなので地域別の売上増はわかりませんでした。(スバルは台数を掲載)

この表からでは、本当の地域別採算はわからないというのが結論です。現地での営業成績が黒地であっても日本からの輸出価が低く抑えられている場合が多々あると思われるからです。事実北米における各社の売上は三菱を除き前年を上回っています。ただしトヨタは営業利益段階で損失になていますので、トランプ関税の影響の大きさをうかがい知ることはできます。

私が調べられるのはこのあたりまでですが、塗料にとって自動車新車用は日本では建築に次いで2番目に大きな需要分野ですので、自動車業界の苦境は他人事ではありません。世界中で強まるナショナリズムの中で、この状況を如何に打していくか、自動車一本足打法からの脱却が必要なのでしょうか?

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