かんとこうブログ
2025.12.09
インフルエンザはすでにピーク超え!?
先週金曜日に厚労省から発表された第48週(11月24日~11月30日)におけるインフルエンザの感染状況ですが、全国平均の定点あたり感染者数が、第47週の51.12人から44.99人と減少に転じてピーク超えしたことを示しています。ただし、あくまで全国の平均値であり。地域的にみると西日本の中国・四国地方と九州地方ではまだ増加が続いていますので、単純にピーク越えと言ってしまうのは早計かもしれません。
https://www.mhlw.go.jp/content/001604838.pdf
まずは各都道府県の感染者数推移の一覧表をご覧ください。オレンジ色で着色した県は、第47週から第48週にかけて感染者が増加した県で、中部以東では、茨木県、新潟県、福井県、長野県、岐阜県の5県だけですが、中国・四国地方では山口県を除く全県、九州・沖縄地方では沖縄を除く全県がまだ増加を続けています。

各地訪別の感染者数推移を示します。地方によってすでにピークを越えたと思われる地方とまだ増加を続けている地方に二分されます。


第47週まで最も感染者数が多かった東北地方や関東地方ではピーク超えが明らかな一方、中国・四国地方、九州・沖縄地方では、まだ減少に嘆じていない県がほとんどとなっています。
全体としては、しかしながら定点あたり感染者は減少に転じました。(下図参照)

また都道府県別感染者数では、少し最多感染者都道府県の顔ぶれが変わって来ており、東北各県が減少した結果、関東や中部の県が上位に来ています。大都市圏が必ずしも上位ではないということについては変わりありません。

仮に今シーズンのインフルエンザの流行がピークを迎えたとしたとして、例年のピークと比較してみました。データの出典は先週と同じ(下記)です。
https://www.mhlw.go.jp/content/000620809.pdf
まず、ピーク時期ですが、第48週というのは、2004年以降では最も早いピークと同じであり、極めて早い時期の流行だったということです。そしてピーク時の定点あたり感染者数は51名で、これも2004年以降では高い方から3番目であり、かなり大規模な流行であったと言えます。また流行入り(定点あたり感染者が1.0を超えた週)からピークに至るまでの期間は9週間であり、これも2004年以降では長い方から5番目で、長きに渡り感染が広がり続けたことを示しています。まだ20県で感染が増加していますので油断は禁物ですが、今秋金曜日に発表される第49週の感染者数は全国くまなく減少傾向となっていることを期待したいと思います。
