かんとこうブログ
2026.01.15
南鳥島沖のレアアース泥の試掘を開始
1月11日に南鳥島沖のレアアース泥試掘のために、母船となる地球深部探査船「ちきゅう」が清水港から出港していきました。来月中旬までかけて海底約6000メートルの海底からレアアース泥を試掘する予定です。このレアアース泥は、南鳥島沖の排他的経済水域の海底に堆積しており、数千ppm以上のレアアースが含まれている上に埋蔵量が約1600万トンと推定され、これは世界第3位に相当します。
以下今回の試掘について調べたことを、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の関連サイトから引用してご紹介します。
南鳥島EEZ海域でのレアアース泥採鉱システム接続試験の実施について | JAMSTEC | 海洋研究開発機構 | ジャムステック
海洋鉱物資源の概要 : 金属資源開発 | 独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構[JOGMEC]
そもそも海洋鉱物資源としては以下の4つが考えられています。


今回試掘が行われるのは④のレアアース層でマンガン団塊と同様に比較的深い海底層に存在しています。
こうした海洋鉱物資がどこにあるのかを示した図です。JAMSTECでは、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の中で順次試掘を行ってきました。下図上で、海底熱水鉱床は伊豆小笠原海域および沖縄海域に、コバルトリッチクラストは南鳥島海域に、そしてレアアース鉱床も南鳥島海域にオレンジ色でその位置が示されています。

今回の試掘の模様は下図に描かれています。母船「ちきゅう」から海底へ揚泥菅が伸ばされその先には探鉱機が接続されています。この試掘・揚泥作業をサポートする設備として、遠隔操作型微塵探査機(ROV)と海洋環境モニタリング機「江戸っ子1号」もあわせて設置されます。

実際の装置の写真はこんな感じです。

数千メートルからのレアアース泥の採掘はこれまで世界に例がないそうで、その埋蔵量の多さと現在日本をとりまく国際状況からみても、この試掘実験の意義は大きいものがあります。地球上に存在する金属等の重元素は、そもそも超新星の爆発由来です。いわば宇宙からの贈り物であり、たまたま特定の国に偏った分布をしているに過ぎません。これまで日本は資源に関しては寂しい思いをしてきました。海底からの採掘はコスト的にはハンディキャップとなるかもしれませんが、是非活用できるようになればと祈らずにはいられません。