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かんとこうブログ

2026.01.29

高市首相が愛用する「ジェットストリーム」について

高市首相が愛用している三菱鉛筆の「ジェットストリーム」が評判となり売り切れ続出との話を聞きました。この「ジェットストリーム」とは一体どんなボールペンなのか調べてみました。写真やデータは同社のサイトからの引用です。

https://www.mpuni.co.jp/products/ballpoint_pens/jetstream/index.html

    

「ジェットストリーム」は筆記抵抗が低く、くっきりと濃い描線が得られ、速乾性で直流(ペン先からの漏れ)を抑制した一連の製品群で、いろいろな種類があります。高市首相はピンク色をお使いだということでしたが、ピンク色の「ジェットストリーム」だけでも6種類ありました。

高市首相のピンクは「ライトピンク」であるとの情報もあり、それが正しければ②の「ジェットストリーム多機能ペン 2&1 SXES-800 0.5mm ライトピンク」 がそれにあたります。この「多機能ペン」はシャープペンシルが備わっていることを意味し、「2&1」は黒と赤の2色のボールペンとシャープペンシルが内蔵されていることを示しています。驚いたのは価格です。まあ、普通のボールペンと言っていいほどの値段です。⑤のプライムはさすがに高いと思いますが、それ以外は1000円以下(消費税込みで1100円以下)で買うことができます。

しかしながらこの低価格にして優れモノのようです。以下も三菱鉛筆のサイトからの引用です。

まずなめらかであるということ(油性であるのに水性のようになめらかということです)。筆記抵抗が既存の油性ボールペンに比べて3割低いとのこと、さらに新しい色材と組みあわせることで従来の2倍の黒色密度が実現されたとあります。

さらに紙にしみこみやすく速乾性であるとも説明されています。こうした特性は新インクが低粘度であることの寄与が大きいと思われますが、低粘度インクの欠点であるペン先からの漏れを防ぐための新機構が備えられています。

と説明はここまででした。塗料屋として気になるのは、新しい色材でくっきりという点、低い粘度でありながら漏れない、にじまないための粘性制御はどうやっているのか?といったあたりが気になります。そこで特許を調べてみることにしました。

出願人 三菱鉛筆 で検索すると膨大な数の特許が出てきました。とても全部は見切れませんのでさらに「ボールペン、インク」と入れて検索しました。約400件になりました。この400件の中にはインクの組成に関する特許ではないものもかなり含まれていましたし、拒絶査定、却下もかなりありましたので、そうしたものをすべて除き、特許として成立しているもの、審査中のもの、未審査のものだけを一蘭表にしてみました。全部で44件ありました。その多くが水性インクでした。

以下一覧表でこの44件の概要を示しますが、これらの多く解決すべき課題として挙げられているのが筆記性の改良です(薄いオレンジで着色した箇所です)。直流(ペン先からの漏れ)、書き出し時のかすれ、貯蔵中の変質抑制、にじみ、線割れ、ドライアップ(ペン先が乾燥して固まる)、書き始めのインク吐出性(初筆性)などさまざまな不具合の改良が試みられていることがわかります。

が、「くっきり」とさせるための「新しい色材」の情報はほとんどありませんでした。わずかにNo.22、26がそれらしくもありますが、少し遠い印象をうけます。他に気付いたことは、やけに微粒子関係の特許が多い(水色で着色した部分)ということです。あまりに多すぎて、最終解はどれかがわかりませんでした。さきほどの筆記性の改善には粘性の制御が必要だと思われますので、こうした微粒子の特許は理解できる気がします。考え方としては塗料にも通じるものがあるのではとも思います。

特許を調べても「ジェットストリーム」の秘密には迫れませんでしたが、製品開発の裏にはこれだけの特許があるということについて、三菱鉛筆に敬意を表したいと思います。

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