かんとこうブログ
2026.02.06
2025年12月のクマの出没情報と捕獲情報
2月3日に環境省のクマ出没情報、捕獲情報が更新され2025年12月の公式情報(下記接続先)が公開されました。12月の情報は、すでに秋田県などで公開されている一部についてはご紹介しているのですが、改めて全国の確定版ということでご紹介します。なお出没数に関しては、北海道が道としての集計をしていないので情報がありません。
https://www.env.go.jp/nature/choju/effort/effort12/syutubotu.pdf
出没情報の推移ですが、10月をピークに11月、12月と激減しています。それでも例年に比べればまだ多いことには違いありません。ここから冬眠をしないクマがどのくらいいるのかを推定することはできませんが、12月の段階では昨年の3倍、一昨年の2倍の出没情報がありましたので、やはりそのくらいの倍率で冬眠しないクマが増加していたとしても不思議はありません。
出没情報の件数は4~12月でおおよそ5万件にも達しました。日本に棲息しているクマはツキノワグマが42,000頭、ツキノワグマが12,000頭と言われていますので、出没情報数がほぼ棲息数に近いということになります。同じクマが複数回目撃されているケースが多いとしても、出没情報の多さにこの問題の深刻さが現れています。

都道府県別の2025年度(令和7年度)の出没情報数は以下のようになっています。11月までの数字と大きくかわるところはありません。

下図は出没数の多い府県の月別出没数の推移を示します。一見するとすべて12月には激減し、ゼロに近くなったように見えるのですが、問題はどの程度ゼロに近いかということだと思います。


一方捕獲数に関しても出没情報数の減少に伴い減少しています。とは言え4-12月までの累計で見れば、ダントツの過去最高であることには変わりありません。下の二つの図から捕獲数はツキノワグマ、ヒグマとも年々増加傾向にあります。またツキノワグマの捕獲数は生息数の約3割、ヒグマの捕獲数は生息数の1割強となります。棲息数はあくまで推定ですので、実際はもっと多いのかもしれませんが、全体のツキノワグマの3割が捕獲(ほぼイコール捕殺)されているということの意味を考える必要があるようにも思えます。

また都道府県別の捕獲数については、先月にご紹介したように、北日本と西日本では大きく傾向が異なっており、北日本ではとびぬけて最多であるのに対し、西日本(京都、島根、兵庫、広島、鳥取)では昨年から激減しており、こうした違いはエサとなるドングリ等の豊凶が要因ではないかと考えています。

いうまでもなく、クマの出没と食料の豊凶は関係が深いわけで、来年度以降の対策立案に人為的な食糧提供をを考えてみてはと思っています。