お電話でのお問合せはこちら
TEL:03-3443-4011

かんとこうブログ

2020.02.04

“快晴”や”うすぐもり”がなくなる!

 異常気象の話ではありません。昨日で、多くの気象台における目視による気象観測が終了し、機械による自動観測に切り替えられたため、自動では判断できない”快晴”や”うすぐもり”という表現を天候を表す用語として使用しなくなるとのことです。

 昨晩9時のNHKニュースでも報じていましたが、違和感を覚えたのは、”快晴”かどうかを機械による自動観測では判断できないという件です。”快晴”とは空を覆う雲の量が1以下の場合、”晴れ”とは雲の量が8割以下と決められています。”晴れ”と”曇り”は判断できるのに、なぜ”快晴”は判断できないのか疑問に感じました。これはネットで調べても判りませんでした。お金と時間さえかければできないはずはないと思いますが、きっとそこまで厳密に区別することを要求されていないと判断したのではないかと想像しています。

 と翻って、塗料の話ですが、大半の塗料の試験項目に”目視検査”が入っています。多くは”標準見本同等”とか”異常のないこと”という表現で判定基準が書かれているのではないでしょうか?この試験項目は、大変便利であるためにおそらくこれからも簡単には、なくなることはないのではないかと想像しています。

 仮にこの目視検査の項目を、ほかの試験項目で置き換えようとするととても大変だからです。色や光沢は別な試験項目として設定されているのでしょうが、それ以外の”底艶”とか”肉持ち感”とか”くもり”とかいった人間の目で感じることができる微妙な情報のすべてを、なんらかの特数値として規定することは、気の遠くなる作業になるでしょう。

 しかしその一方で、希望がないわけではありません。AIのディープラーニングです。いまや、チェスのルールを教えなくても、膨大な対局データからルールを学び、人間の世界チャンピオンに勝利するまでになりました。きっと人間が目視で判定した膨大なデータをインプットするだけで、”標準見本同等”の意味を正確に理解し、光学測定の解析結果から合否を判定できるようになるかもしれません。そうなれば、将来の塗料の品質検査では、”目視判定”ではなく、”AIによる画像判定”が主要試験項目になっているかもしれませんね。

 

コメント

コメントフォーム

To top