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かんとこうブログ

2020.03.02

桜の開花予想とアレニウス式-(1)

 

早咲きで有名な河津桜の原木

そろそろ桜の開花予想がニュースでも聞かれる季節になりました。今年は暖冬のためか例年よりも早くなりそうとのことです。でも、桜の開花予想はどのようにして行うのでしょうか?今日から2日間、桜の開花予想とそれがアレニウス式と関係しているという話を書きます。

さくらの開花を決定づける要素はひとつではありません。桜は長い時間をかけて開花の準備を行っているからです。まず、(1)前年の夏ころに、翌春に咲く花のもととなる「花芽(かが)」を作ります。(2)その「花芽」は休眠状態に入ります。(3)秋から冬に一定の低温状態が続くと「休眠打破(休眠解除)」が起き、文字通り眠りから覚めます。(4)その後気温の上昇とともに育ち開花します。つまり半年以上かけて開花の準備をしているわけです。

開花予想に関して重要なのは、(3)の「休眠打破」と(4)の「花芽」~「蕾」への成長です。すなわち、開花準備の出発点となる「休眠打破」がいつ起きるのか?そしてその後どのような速さで成長するのかが予測できれば、開花が予想できるということになります。

「休眠打破」については、一般に2~9℃の温度領域に800-1000時間おかれると起きるといわれています。これを正確に予測するのは、詳細な気象データが必要となりますが、簡便的な計算法としては、11月から1月に」かけてそれぞれの月の平均気温の上下により補正する(平均気温が高いと「休眠打破」が遅れ、低いと早まると計算する)法が提唱されています。もっと簡便には、2月1日や2月4日を、「休眠打破」の「基準日」として計算している例もありました。

「休眠打破」から「開花」までの予測については、いろいろな計算法が紹介されており、①立春(基準日)からの日平

均気温の積算値が360℃に達する日、②2月1日(基準日)からの日平均気温の積算値が400℃に達する日、③同じく2月1日からの日中最高気温の積算値が600℃に達する日、などがあるようです。

ところが調べていくうちに、もっと学術的な研究から導き出された開花予想式があることがわかりました。大阪府立大学の青野教授らが研究している「魔法の式」と呼ばれている式がこれです。Σexp(Ea*(T-Ts))/(R*T*Ts)=23.8 という式です。ここで、Eaは活性化エネルギー、Rはガス定数、Tはその日の日平均温度、Tsは基準温度であり、温度変換日数法と呼ばれています。

この式の意味するところは、日々の日平均気温からその日の成長度合が、基準温度(例えば15℃)における成長度合いを1とした時のいくつにあたるかを計算し、それを毎日積算していき、積算値が23.8に達したときに開花するというものです。

ところで、この式どこかで見たことがありませんか?そうです、「アレニウス式」に似ているのです。この続きは明日書きます。

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