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かんとこうブログ

2020.08.08

上場塗料各社2021年3月期 第1四半期決算状況(速報)

昨日は都合でブログの更新ができませんでしたが、タイミング的には昨日が第1四半期決算発表のピークであったため、本日速報を書くことにより埋め合わせができました。日本ペイントホールディングスの発表がまだのようですが、来週にも発表されると思いますので、発表され次第追加掲載いたします。

まずは、決算概要の一覧表をご覧ください。

                              菊水化学工業は通年予想値を示していない

業況観測アンケートなどから、国内の塗料需要については、自動車用が最も落ち込みが大きく、ついで電機・機械・金属製品、さらに建築外装、構造物・船舶と落ち込みが小さくなり、木工が比較的軽微であると紹介させてもらいました。今回の四半期の決算は、少なくとも国内は、今述べた需要分野動向によって、それぞれの会社の売上高の動向を説明できるのではないかと思います。

一社ずつ売上高を見ていきますと、関西ペイントは、比較的大きなダウンでしたが、自動車用比率が高いこととインドの需要低下の影響が大きいものと思われます。エスケー化研については、建築仕上げ材の落ち込みが大きく響いているものと思われますが、建築の落ち込みはコロナのみならず、昨年10月の消費財増税の影響を引き摺ったままであったことにも影響されていると分析しています。中国塗料については、国内の落ち込みは軽微でしたが、中国は約50%のダウンと大きな落ち込みだったようです。大日本塗料は、需要分野別の情報がありませんが、主力である防食、建築、建築資材いずれもの需要が低迷していたことによると思われます。藤倉化成は主力のプラスチック用コーティング材の落ち込みが大きく、他に売上増加事業がありましたがカバーしきれなかったようです。日本特殊塗料の場合は、塗料事業よりも自動車関連製品(制振材、吸遮音材など)の需要低迷の影響が大きかったようです。

ロックペイントのセグメント情報には家庭用を除き他の需要は減少とありました。神東塗料も、セグメント情報で需要分野別の増減を述べていますが、軌道材料関係以外は減少でした。菊水化学工業もかなり大きく落ちこみましたが理由として個人消費の低迷と工事の延期や停止をあげていました。

今回ご紹介する会社の中でアサヒペンとアトミクスの2社のみが第一四半期で売上増、かつ通年でも売上増を予想していました。この2社に共通するのは、巣篭り需要による家庭用塗料需要の伸長ですが、アトミクスの場合、路面用塗料も今期は売り上げが増加したようです。

イサム塗料は、この第一四半期の売上高減少は比較的軽微ではありますが、通年では2割近いダウンを予想しているようです。

業況観測アンケートや各種統計では、日本の工業生産はすでに回復基調に入っていることを示していますが、やはり心配されるのは、感染の再拡大による社会的経済活動の停滞です。上場塗料各社のほとんどが、通年での売上ダウンを予想している中、これ以上の売り上げダウンは何としても避けたく、そのためには、今できる感染症対策をしっかりとやりきることが大

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