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かんとこうブログ

2020.09.15

名月が満月とは限らない・・月にまつわるさまざまな話

ようやく暑かった夏も終わり、そろそろ中秋の名月の頃かと思いネットで「中秋の名月」を調べてみたところ、国立天文台のサイトに興味を惹かれる一文が載っていました。今日は中秋の名月から始まって、月にまつわる様々な話を書いてみようと思います。まずは、国立天文台の「中秋の名月」の説明と図を引用します。

https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2020/10-topics01.html

2020年の中秋の名月は、10月1日です。

中秋の名月 2020年10月1日 21時頃 東京の星空 南東方向に月が、南西方向に木星と土星が見えている

「中秋の名月」とは、太陰太陽暦の8月15日の夜に見える月のことを指します。中秋の名月は農業の行事と結びつき、「芋名月」と呼ばれることもあります。中秋の名月をめでる習慣は、平安時代に中国から伝わったと言われています。

今年は10月1日が中秋の名月、翌2日が満月と、中秋の名月と満月の日付が1日ずれています。~中略~ 今年のように、中秋の名月と満月の日付がずれることは、しばしば起こります。詳しくは、国立天文台暦計算室ウェブサイトの「名月必ずしも満月ならず」をお読みください。

また、今年は10月に満月が2回あります。2回目の満月は31日で、2020年で地球から最も遠い満月です。 反対に、2020年で地球に最も近い満月になったのは4月8日でした。地心距離から計算すると、10月31日の満月は4月8日の満月より、視直径は約14パーセント小さく、明るさは約30パーセント暗くなります。

どうでしょうか?この短い文章の中に、驚くべきことがいくつも書いてあります。

一つ目の驚くべきことは、「中秋の名月は必ずしも満月ではない」ということ。これは国立天文台のサイトに詳しく説明があるのですが、要すれば、名月は陰暦15日(月齢14.0日を含む日)の夕方に出る月と決められているのに、満月は理論的に月齢14.8日の月であり、必ずしも同じ日になるとは限らず名月よりも後になることが多いからだそうです。2001年から2020年までの20年間では名月と満月が同じ日であったのはわずか7日にすぎません。ちょっと驚きですね。興味のある方はぜひ国立天文台のサイトをご覧ください。

さて二つ目の驚きは、「10月には満月が2回ある」ということ。月の周期は29.5日ですので、閏月以外は可能性があるとは言え、かなり稀なことではあります。こうした月の2回目の満月は「ブルームーン」と呼ばれています。御存知の方も多いかもしれません。「ブルームーン」にはこの他に、季節(二分二至で区切られた3ヶ月間)に満月が4回起こるときのその3回目という意味もあるそうですが、一般には同じ月に二回満月があることを指します。

この「ブルームーン」は、英語で「Once in a blue moon」という言葉があり「とても珍しい」という意味で使われているそうです。実際の「ブルームーン」がどのくらい珍しいかといえば、2000年以降で今度の10月(2日と31日)が9回目となるとのこと、2-3年に1度であれば珍しい部類に入るでしょう。

https://michirich.com/blue-moon/

この逆バージョン、つまり新月がひと月の間に2回ある場合は「ブラックムーン」と呼ばれており、意味合いとしては季節(春分~夏至などの3か月間)に新月が4回起こるときのその3回目という意味もあるそうです。因みに次回の「ブラックムーン」は2022年5月(1日と30日)です。

https://tentaitenmon.com/211.html

話を元にもどして冒頭の国立天文台サイトの文章における3つめの驚きは、「10月31日の満月が地球から最も遠い満月である」ことです。最も近い満月に比べて14%も小さく見えるそうですからずいぶんと遠くにあるわけです。最も近い満月は4月8日の満月でしたが、これには「スーパームーン」と名前がついています。この「スーパームーン」の説明と写真を「Weather news」のサイトから引用します。

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「この言葉を広めたNASAの研究所の一つであるジェット推進研究所(JPL)のサイトでは、地球と月の距離が近いときに満月になると、平均的な満月よりも大きく、そして明るく見えるため、これをスーパームーンと呼ぶとしています。NASAのサイトでも、地球と月の距離が何km以内の満月という明確な定義はしていませんが、これまでの傾向から、概ね月と地球との距離が36万km以内の満月をスーパームーンとしているようです。」

https://weathernews.jp/s/topics/202004/070095/

とここまで、いろいろな名前の月が登場してきましたので、ほかにどのような名前の月があるか調べてみました。「ブラッドムーン」というのがあります。「ブラッドムーン」の説明を「コトバンク」から引用します。

https://kotobank.jp/word/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%B3-1497581

皆既月食の際に満月が欠けていき、全部欠けて皆既になると、赤黒い色の月が見られる現象、またはその月自体の名称。ブラッドムーンは皆既月食の際にしか見られない。ブラッドムーンが出現するのには、地球周辺の大気の影響が関係している。太陽光の中でも散乱しにくい波長の長い赤い光が弱められながらも大気を通過し、大気がレンズのような役割を果たして赤い光が月面を照らすことによる。

とうことです。ブラッドムーンが次に日本で見られるのは2021年5月26日だそうです。

月にはまだまだ名前があり、数えだしたらキリがなくなりそうなので、最後に各月ごとの満月の名称を紹介しておしまいにします。これ図と説明もWeather news社のサイトから引用しました。

https://weathernews.jp/s/topics/201906/160185/

これらの名前は、アメリカの先住民が季節を把握するために各月の満月に名前をつけていたものが起源になっているとか。6月がいちごの収穫時期であったことから、6月の満月をストロベリームーン、4月は花々が咲く季節であったことからピンクムーンと呼ばれていたと言われています。

今日は以上ですが、最後に宿題を出して終わりにします。宿題は、一般的に満月の色は月の出から月の入りまでどのように変化していくでしょうか?ヒントは、月は太陽光を反射して明るく光っており、その光が地球の大気圏を通して人間の目に届いているということです。これからの名月・満月を鑑賞されたときに今日の話を思い出してもらえれば幸いです。

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