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かんとこうブログ

2021.04.15

消費動向調査3月はまだ上向きですが、それより耐久消費財データが面白い

内閣府の消費動向調査と景気ウオッチャー調査、ともに3月の結果が48日の同日に発表されました。調査期間が少し違いますが(消費動向315日、景気ウオッチャー325-31日)結果はともに2か月連続の上昇でした。その後4月に入り感染が急拡大しつつあることで、この調査結果も4月には再び下降に転じざるを得ないと思いますが、今日は視点を変えてこの消費動向調査結果の別な面をご紹介します。

それはさまざまな耐久消費財についてのデータです。まずは、普及率のデータからご紹介します。最初は冷暖房および住宅関連器具です。

冷暖房で言えば、ルームエアコンが伸びる一方でファンヒーターはピークを越えて下降気味であり、クリーン志向を反映しているようです。洗髪洗面化粧台、温水洗浄便座、システムキッチンは普及率60%を超えました。空気清浄機も50%に迫っています。ついで映像・デジタル機器です。

デジカメ、ビデオカメラはピークを超えました。スマートフォンに代わられているようです。パソコンもほぼ飽和に近い状況を呈していますが、タブレット端末は依然上昇中。薄型テレビもよく見ると下降気味になっています。テレビを見ない人たちが増えてきているようです。ついで家事用品・通信機器です。

携帯電話はほぼ全世帯に普及、スマホは急上昇中ですが一方でスマートフォン以外は急降下しています。ファクシミリももう使命を終えつつあるかのように減少しています。温水器もピークは過ぎたか?というところでしょう。次は車です。

車は15年ほど前から普及率の下降が始まっています。新車と中古の割合が平成19年に大きく変化していますが、これは「新車で購入しながら保有年数の経った乗用車について、平成182006)年3月調査以前は「中古車」と回答していた世帯があったためと考えられる。」と説明されています。いずれにしても新車は減少傾向が明確です。

今までは普及率の話でしたが、今度は世帯当たりの所持数です。なかなか興味深いものがあります。下の表をごらんください。

一世帯(二人以上)に何台保有しているかという表ですが、一世帯あたりルームエアコンは3台弱、携帯電話は約2.5台、テレビも約2台となっています。そのほか台数が世帯数を上回るのはパソコン、乗用車、光ディスクプレーヤー・レコーダー、温水洗浄便座でした。

さらに興味深かったのが、買い替え状況です。平均使用年数が10年を超えるのは、ルームエアコン、冷蔵庫、洗濯機、カラーテレビでこれらの機器は、故障傘買い替えの最多理由となっています。品目の中で買い替えの理由が故障以外の比率も多いものとしては、乗用車、パソコン、デジカメ、携帯電話というところがあり、これらは共通してスタイルや性能に流行や進歩が目まぐるしいという特徴がありそうです。

消費動向調査のこうした面も、マーケティングという観点からは役にたちそうな気がします。

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