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かんとこうブログ

2021.04.12

IMFレポートの続き1・・こんなことまで書いてありました

 先週に続きIMF(国際通貨基金)の世界経済見通しの2021年春季レポートについてご紹介します。今日から2日間は、英文のレポートを直接引用します。まず、アジアを中心にもう少しいろいろな国を加えてのこの3年間の推移の予測とそれから計算して出した2022年終了時点での、対2019年比でのGDP2019年=100)のグラフです。表は縦長になりましたのでPDFで添付しました。興味のあるかたは開けてみてください。2022年のGDPのみをグラフ化したものを下に示します。

IMF3年間成長率推移ダウンロード

この予測値は、2020年の実績値と2021年、2022年の予測値を順次掛けて計算しました。先週はG7のみしかご紹介できませんでしたが、今日はアジアを中心に国を増やしています。日本を含めかなりの国が、2022年末でもマイナス、つまりコロナ前には戻れないという計算結果です。

目立つのは、中国、台湾、ベトナムで、この3か国は2020年の成長率をプラスで乗り切ったことが2022年終了時点での大きな成長に繋がっています。逆に大きく落ち込んだマカオが最も回復が遅れているのが印象的です。

IMFレポートには、本当にさまざまなデータがありました。いくつか続けてご紹介します。

左は、さまざまな国におけるワクチン接種率と新規感染者率の相関図です。図中の45度にひかれた線よりも点が上にあれば、ワクチン接種が優位、下にあれば感染が優位ですが、ほとんどの点が線の上方にありワクチン優位(ワクチンを接種すれば感染は少ない)でした。

右のグラフは、世界の経済活動の推移です。経済活動(生産・貿易)は意外にも早く、世界全体としては、2020年終盤にはコロナ前に復帰しているようです。左の図は、世界各国の輸入量に関する統計で、20205月に底をうち、9月には前年なみに戻っていることがわかります。この要因として先進国でのそれまでの抑圧された車の需要と新興国でのサプライチェーンの復活が挙げられています。

右の図は雇用と就業率に関するものです。非常におおざっぱな分類ですが、20202Qで大きく落ち込んだ雇用と就業率が、緩やかにではありますが回復していることがわかります。これに限らず気になるのは20211月以降の動静ですが、ここでは触れられていません。左は日用品価格の推移です。食料品の価格が高騰しているようで、特に新興国、低所得国で上昇が激しいようです。原油価格が2020年中盤から上昇しているのが気にかかります。

右は倒産件数の推移で、2008年のリーマンショックやその他の経済危機の場合と比較しています。前例に従わず、コロナ禍ではむしろ倒産件数が減少しています。考えられるとすれば手厚い公的支援がなされているということでしょうか?実際後ろの方で、そうしたデータが出てきます。

いかがでしたでしょうか?このIMFレポートには実にいろいろなデータが掲載されています。明日も続きます。

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