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かんとこうブログ

2021.08.31

最近の東京都の感染状況と週末の人出について

いつも週明けに、その直前の週末の人出と東京都の感染状況についてお知らせしてきました。そして先週は、ひょっとすると東京都では感染者が減少傾向に転じたかもしれないと書きました。今日はその続きとして、一週間経過後の状況の変化について書きます。

まずは、感染者の状況です。直近30日間、直近45日間の新規感染者の7日間移動平均の推移と近似線を示します。

先週の段階では、直近45日のデータからの近似線では、一年以上も先にならないとピークアウトしないということでしたが、今週ではピークアウトの時期がずっと早まり、直近30日のデータからは821日、直近45日のからも826日とすでにピークアウトしていると計算されました。同様に重症者数とPCR検査陽性率の直近30日のデータを見てみましょう。

心配されている重傷者数はあと3日後の93日、PCR検査の陽性率はすでに過ぎた815日がピークであると計算されました。ただし、この二つは少し割り引いて考える必要があります。というのは重傷者数は明らかに815日頃から頭打ちとなり、空きベッド逼迫のため入院できない事態が深刻化したことを示しているからです。本来重傷者としてカウントされなければならない人がカウントされていない可能性があります。PCR検査の陽性率についても同様で、下がってきたとはいえまだ15%を上回っており感染者を確実に捕捉するだけの検査数とは言えないかもしれないからです。

となると上の感染者数の予測も本当に信頼できるのかということになりますが、いずれにせよ感染者が減ってきている傾向には間違いありません。感染者の捕捉率が十分でないということについては、主として無症状者が見逃されており、感染のリスクは減っていないというようにとらえるべきだと思います。いずれにせよ、引き続きマスクや密に近づかないといった自己防御は心がけなければいけないということでしょうし、こうしたモニタリングは継続していかなければなりません。

最後にこの週末の人出について、いつも定点観測している東京18カ所、周囲312カ所の平均数値と東京都の感染者数から計算した実効再生産数の関係です。上が東京都の休日の人出と実効再生産数、下が東京都と周囲3県の平均人出(感染拡大前の20201月~2月の休日の平均値を100とした時の指数)を表しています。

東京都の休日の人出はお盆休み中に、感染拡大前の50%を下回り、実効再生産数も1.0を下回ったのですが、人出はそれ以降は再び増加に転じ50%を上回りました。そして周囲3県の平均は相変わらず東京都の平均を20%ほど上回っています。新学期の開始とともに人流が変化することのリスクが報道されています。このようにお盆を過ぎて微増となった人出の影響がどうでるのかしっかりとウオッチしていきたいと思っています。

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