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かんとこうブログ

2021.08.24

首都圏の人出は、7月前半に比べてどの位減ったのか? 

尾身会長が以前提案していた、「人流を7月前半の5割減に」という目標はどの程度達成されているのでしょうか?

休日限定ではありますが検証してみました。いつのもようにアグープの休日の15時台のデータです。基準は感染拡大前の2020年1月~2月の休日の平均値を100とした数値を、今年初めからずっと定点観測してきました。7月前半の数値として7月4日5日10日11日の4日間の平均をとり、それを100として8月の休日の15時台の人出をグラフで示します。

結論から言えば、7月前半の50%以下を達成した地点は一つもありませんでした。というかそもそも。こうした検証すらまともに行われていないのではないかと思います。各グラフに横線を2本ずつ入れました。7月前半の平均値の100%と50%です。8月7日からの期間についてみれば、東京都は羽田空港のターミナルを除きほぼ50%から100%の間に入っています。つまり7月前半よりも少しは減っているということです。ただし、ずっと減少傾向にあるのかといえばこの間はほとんど変わりありません。

一方周辺の3県については、東京都似たような状況ながら全般に高めです。周囲3県の休日の人出は、ずっと一貫して東京より10-30%程度高めで推移してきましたので、その状況が継続しているということです。選択されている地点はターミナル駅が多く、日常の買い物の人出の多いところではないかと想像できますので、東京都心よりも人出は多くなるのは仕方ないのかもしれません。

神奈川県については箱根が突出しているように見えますが、7月前半を基準にとらなければ、片瀬西浜海水浴場の方が人出の増加は多くなっています。神奈川県は選ばれている地点がこのほかでも元町・中華街、関内と観光地的要素がある地点も多く、埼玉や千葉とは違った要因で東京よりも人出が多めであるのかもしれません。

いずれにせよ尾身会長の提言は、不徹底に終わっているわけであり、これを徹底させるための方策を打ち出すか、別な提言を新たに行うかが必要になるということになります。

最後にいつもお見せしている、東京都周囲3県の週末の人出についての最新数値をご紹介します。その前の週は、東京都の人出の平均がようやく感染拡大前の50%をきったところまで減少していましたが、この週末ではまた増加に転じたようです。現在の状況では人流を抑制することは難しいようです。

東京都の新規感染者数から計算した実効再生産数は依然として1.0を上回っており、感染者数が減少する気配はありません。

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