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かんとこうブログ

2022.07.30

オレゴンへの道 その5 ランキングと成績の関係について

 

陸上競技の世界選手権は7月24日(現地時間)に閉幕しました。日本選手団については、全体に健闘したといってもよいのではないかと思います。中には期待に及ばなかったと思われる選手もいたのでしょうが、客観的にみてどうだったのかということを検証してみたいと思います。

どのようにして検証するかというと、エントリー枠を決めたときに使用された今季のランキング順位と実際の大会での順位を比較するという単純なやり方です。実際の順位は、決勝まで進んだ選手は決勝の順位、準決勝まで進み決勝へは進めなかった選手は準決勝の順位、予選から次へ進めなかった選手は予選の順位をこの大会の順位としました。それではランキング順位と実際の順位の一覧表を示します。まずは男子からです。


数字が2つ書いてありますが、左(黒字)がランキング順位、右(赤字)が実際の順位です。ざっと見て割合とこの二つの数字が近い場合が多いのではないでしょうか?ランキングよりも実際の成績が良かった選手を挙げると、100Mのサニブラウン選手、200Mの上山選手、400Mの佐藤選手、110MHの石川選手、3000MSCの山口選手、やり投げのディーン元気選手、そして誰よりもすごいのが20KM競歩の山西選手が挙げられます。山西選手の場合には、前回のドーハ大会で優勝したため、すでの出場権を獲得していました。このためレースに出場してポイントを稼ぐ必要がなくほとんどレースに出場しなかったためランキングが低かったという事情があります。入賞が大いに期待された110MHの泉谷選手、3000MSCの三浦選手、走り幅跳びの橋岡選手は、ランキングに比べて実際の順位は低くはなっていますが、その差はわずかであり、これを持って期待外れとするのは誤りであると思います。また競歩の選手は全般にランキングが高かったため、メダルを取ってもほぼランキング順位通りであるために先ほど名前が挙がりませんでしたが、ランキングが高い選手がメダルを獲得することはまさに真のメダリストの称号にふさわしいことだと思います。

次は女子です。


女子選手は、ますますランキング順位と実際の成績が近いように思えます。3種目出場で話題となった田中選手ですが、実はランキングではこのくらいの順位でしたので、実際の成績はむしろ健闘と言ってよいのではないでしょうか?廣中選手も両種目ともランキングよりも良い成績でした。松田選手も全区間ほぼ独走でよく頑張りランキング通りの順位で走りました。100MHの福部選手は、ランキングよりずっと良い順位となり日本新記録を出したのは立派です。そしてなによりもやり投げの北口選手も、高いランキング順位でメダルを獲得しました。堂々たる闘いぶりでした。

今季ランキングと実際の成績について散布図を書いてみました。

左が男子、右が女子です。横軸がランキング順位、縦軸が実際の成績です。名前は個人種目の入賞者です。例えば川野選手も池田選手もランキング1位で成績は2位でしたが、この位置にプロットされます。

実線はランキング順位と実際の成績が等しい場合の線です。この線よりも上にプロットされた選手はランキングよりも成績の順位の方が良かった選手です。入賞した選手はすべてこの線よりも高い位置にあります。男子では線よりも上の選手が18人、下の選手が12人でした。女子では、線より上が13人、線より下が6人でした。ランキング順位よ良い順位の選手の方が多かったということです。

この散布図から回帰式をもとめましたが、男子の方はR2乗値が小さく有意とはなりませんでした。女子の方もR2乗値は0.7273とこれも有意とするには低い数値ですが、全体に相関性を感じられるプロットだと思います。

2年に一度の世界選手権ですが、実は来年また開催されます。東京オリンピックが1年遅れたため、世界選手権もそれに伴い一年遅れとなり、このような変則開催年になりました。おかげで21年の東京オリンピックから25年東京の世界選手権まで5年連続して陸上競技の世界大会が開催されることになります。

今大会では女子の4X100Mリレー、女子の100MH、男子の4X400Mリレーと3つの日本記録が誕生しました。来年以降も若きアスリートが世界の舞台で存分に活躍してくれること

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