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かんとこうブログ

2023.01.04

箱根駅伝もう一つの戦い・・選手たちの靴

第99回箱根駅伝は、駒澤大学が往路復路とも制し優勝を飾りました。今年はほとんど話題になりませんでしたが。この箱根駅伝はシューズメーカーにとっても重要な戦いの場であり、毎年激しいシェア争いが繰り広げられています。こうしたロードレースで靴が注目されたのは、ナイキの厚底シューズが登場して以来で、それまではひたすら軽量化を目指してきたロードレース用のシューズにカーボンプレートを使用して反発力をもたせ革命をもたらしました。ナイキに負けじと他のシューズメーカーも追随し、大きなロードレースでは熾烈なシェア争いが繰り広げられています。

日本中が注目する人気のロードレースである今回の箱根において、どこのシューズが使用されたのか日刊スポーツの記事(下記サイト)から引用してご紹介したいと思います。

【箱根駅伝】厚底シューズ「戦国時代」ナイキ1強歯止め、占有率95%→61%アシックスも躍進 - 陸上 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)

もともとこの厚底シューズは、他社に先駆けナイキが開発し、2018年から2019年に世界記録が続出したことから注目され、一斉に使用が広まりました。日刊スポーツの記事の記載内容をもとに作成したグラフで、ここ3年の箱根駅伝での使用内訳の推移をご覧ください。

2年前の2021年の大会ではナイキ製が95%を超えていましたが、2022年、2023年とアディダスとアシックスが盛り返し、ナイキのシェアを減らしてきました。この厚底シューズは発泡ゴム製の厚底の内部にカーボン製の底板が入っており、選手はこのカーボンプレートから足に対して反発力が得られるとされています。それまでの長距離用の靴がひたすら軽量化を目指していたのとは全く異なるコンセプトで作られたのがこの厚底靴なのです。2020年頃まではナイキの独擅場でしたが、他のメーカーも追随し熾烈な競争が繰り広げられています。

参考までに2021年の東京オリンピックにおける男女マラソンで使用されて靴のメーカーの内訳を下図の示します。データは以下のサイトから引用しました。

【2022年】陸上ルール適合シューズのおすすめ人気ランキング17選 | mybest (my-best.com)

ここでも箱根駅伝と似たような結果になっており、独走するナイキをアディダスとアシックスが追随するという図式になっています。

ちなみにこの厚底シューズは、他の種目にも使用されており、今では種目別に底の厚さについての規定ができています。

つまりマラソンの場合には底の厚さが40mmを超えてはならないという規定です。技術の進歩による記録の更新は必ずしも否定されるべきではないものの、スポーツの公平性を保ちつつどこかでおりあいをつけていく必要との考え方が示されています。

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