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かんとこうブログ

2023.03.10

マスク義務化終了を前に気になること

いよいよ来週からマスクの着脱が国民ひとりひとりの判断に委ねられることになります。鉄道各社ではこれまで行ってきた「マスク着用お願い」の車内放送をとりやめるとのことであり、レジャー施設においても係員のマスク着用は継続するものの、来場者については来場者の判断に委ねるという対応が過半数を占めるようです。

3年に渡ったマスク前提の生活が変わろうとしているわけですが、久しぶりのコロナの感染状況を覗いてみたら、気になることがありましたので、それをご紹介いたします。来週からのマスクの着脱に関して参考にしてもらえたらと思います。データはいつものように東洋経済オンラインコロナ特設サイトから引用させてもらいました。

現在までのところ、新規検査陽性者数、重症者数、死亡者数については、どう見ても減少の一途であると思われます。以下に昨年11月以降現在に至るまでの推移を示します。

新規検査陽性者数、重症者数、死亡者数のいずれも1月のピークを境に減少に転じており、現在に至るまで減少傾向が維持されています。

ですが、実効再生産数だけは、減少傾向からすでに増加に転じています。幸いにしてまだ1.0を超えていないので感染拡大までは至っていないと数字の上ではそのように推定されます。ともあれデータを提示します。

実効再生産数は1月のピーク1.14から減少を続け一時0.8台まで下がりましたが、最近になって0.9を超えて上昇傾向にあります。マスクの自由化を前にこの数字は気になります。それは単に数字が1.0を超えると感染が拡大するというだけでなく、昨年来増加していると推定される潜在的感染者の存在です。コロナ禍当初のような感染者の全数把握は望むべくもなく、顕在化した陽性者を大きく上回る感染者が存在していることに異議を挟む余地はありません。となれば本当の実効再生産数はすでに1.0を超えている可能性があるということになります。

先の第8波における実効生産数の最高値は1.14でした。第7波においても実効再生産数の最高値は1.2台に過ぎません。1.0を超えると1.1や1.2はすぐ目前に迫りかつての感染拡大期が再現するようにも思えます。

ただし、第8波までのの感染拡大期には、先行指標として大都市圏の実効再生産数が地方よりも先に上昇しました。3月8日段階ではそうした兆候は見られていません。

わずかに沖縄が1.0を超えてはいますが、大都市圏は全国平均と大差ない数値に収まっています。しかし、その一方ですでに1.0を超えている県が沖縄を含めて6県あります。

これら6県は、沖縄を除きかつての感染拡大期において先導的感染拡大の兆候を見せたことはありません。

このことをどのように解釈したらよいのでしょうか? 私は、これは地方の真面目さゆえではないかと想像しています。実際には大都市圏の方が感染拡大が進行しているものの、進んで公的検査を受けない人が多いがゆえに検出され顕在化している割合いが少ないのではないか、ということです。これは単なる想像に過ぎませんが、マスク自由化を前に実効再生産数が再び上昇し、1.0の手前まで来ていることについては、もっと人々に認識されるべきであると考えています。

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