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かんとこうブログ

2023.05.24

数量回復の兆し?・・業況観測アンケート4月結果

先週5月17日に日塗工より業況観測アンケート4月分の結果を受領しました。組合員の皆様にはすでにお知らせをしていますが、さらに解析データを加えてご紹介したいと思います。4月の結果を下表に示します。

4月の全体の前年同期比は、数量で98.5、金額で106.8となりました。数量が100に満たないのは7か月連続、金額が100を超えるのは12か月の連続です。右となりに経産省確報のデータを並べて書いておきましたが、経産省確報では、数量はこの間一度として100を超えておらず、金額は逆にずっと100を超えており、業況観測アンケートに比べると、より数量と金額の前年比の乖離が大きくなっています。数量、金額の前年比の推移を下図に示します。

業況観測アンケート(左図)と経産省確報(右図)では、経産省確報の方が、金額と数量の乖離が大きいように見えます。また金額の水準は両者ほぼ同じですが、数量については若干業況観測アンケートの方が高いように思います。これは、同業者向け出荷を含む(経産省確報)か含まない(業況観測アンケート)の差異ではないかと思われます。

さてこの業況観測アンケートをご紹介するたびに数量が減少し続けていると書き続けてきました。実は下図に示すように4月の結果でも数量は減少を続けていますが、久しぶりに5月の予測値が100を超えました。業況観測アンケートでは8カ月ぶりになります。そのまま継続してくれるかどうかわかりませんが、久しぶりの朗報です。

最後に、先月同様に2018年=100として同じ月の前年同月比を掛け合わせた数値を調べてみました。2023年4月の指数値の場合計算は次式のようになります。

2023年4月の指数=2019年4月の前年同月比X2020年4月の前年同月比X2021年4月の前年同月比X2022年4月の前年同月比X2023年4月の前年同月比/(100^4)

赤線が全体の前年比をどんどん掛け合わせて行った数値です。1月2月は2021年が底になっていますが、3月4月は2020年が底になっています。これは新型コロナウイルスの感染拡大の経過を思い出してもらえればよく理解できると思います。一方で、各需要分野別の動向についてみるとずいぶんと差があってなかなかはっきりしたことは言えません。ただし、4月の累積値を見ると、全分野で100を超えており、理論上は2018年のレベルに戻っているということになります。これはあくまで金額の話で数量となると別な話ですので、現在の数量レベルが一体どのあたりにあるのか、別な資料から検討してみようと思っています。

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