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かんとこうブログ

2023.11.17

まだ落ち着かない塗料単価・・経産省9月度確報

経産省9月度確報につきましては11月16日に発表され、日塗工から受領した確報情報は、組合員の皆様に送付しているところです。9月度の確報の最重要ポイントは以下の二つのグラフではないかと思います。

左が出荷数量、右が出荷金額です。いずれもここ6年間の月毎の推移を表していますが、赤い太線が示す2023年度の推移は、数量が最低レベルであるのに対し、金額が最高レベルである点です。これが今年度の特徴を如実に表しています。

以下、例月の如く主要な塗料種別の単価指数をご紹介したいと思います。

9月度の動向としては、先月とは逆に溶剤型塗料の値上がりが目立ちました。全般的には高止まり傾向ではありますが、このまま落ち着くのかどうかは不透明です。

最初の4種のうちでは、先月下がったアミノアルキド樹脂塗料とアクリル樹脂塗料(常温)の単価上昇がそれぞれ、13円/Kgずつ上がり、先月の値下がりを取り戻すような単価となりました。アクリル樹脂塗料焼付型は若干下がったものの、エポキシ樹脂塗料の単価も12円/Kgと上がりました。

ウレタン樹脂塗料も8円/Kg、溶剤型塗料全体でも9円/Kgと単価が上がりました。一方、エマルション塗料、水系塗料全体はほぼ横ばいとなりました。

路面標示塗料では前月からは2円/Kg上昇、粉体塗料は27円/Kgの下落で先月の大幅上昇分が相殺されました。その他塗料は前月から5円/Kgの上昇、シンナーは前月から8円/Kgの下落でした。

一方原油、ナフサ、ガソリン、灯油ですが、原油はこれで4か月連続上昇(原油のみ10月のデータを取り込んでいます)、ナフサは3月をピークに6カ月連続下降中、ガソリン、灯油は補助金減少により上昇中継続というところです。

これまで繰り返し書いてきていますが、ナフサの単価指数に比べると、塗料およびシンナーの単価指数ははるかに低い状態であることには変わりありません。

最後に、2021年1月から2023年8月までの31か月間における各種塗料種別単価指数ならびに単価の上昇幅を示します。単価そのものでは、上昇幅の大きい順にアミノアルキド樹脂塗料、粉体塗料、その他塗料、ウレタン樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料の順で先月に続き複数種の塗料の順位が入れ替わりました。一方単価指数では、大きい順にアミノアルキド樹脂塗料=エポキシ樹脂塗料、エマルション塗料、その他塗料、水系塗料全体、の順でした。

来週は、経産省確報9月度の数値から計算した塗料原材料の単価指数(2021年1月=100)についてご紹介します。

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