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かんとこうブログ

2023.11.21

2カ月連続全需要分野前年越え・・10月の業況観測アンケ-ト

先週日塗工から業況観測アンケート10月の調査結果を受領しました。レポートそのものは表紙を付けてすでに組合員にお送りしていますが、いつものように補足(蛇足?)したいと思います。

まずこの1年以上続いている金額と数量の前年同月比%における乖離減少ですが、ひと頃に比べれば狭まる傾向にありますが、依然乖離状態は解消されてはいません。これは業況観測アンケートでも経産省確報でも同じです。

10月の各需要分野別の前年比は下表に示すように、2カ月連続で全分野で前年越えでした。

去年の11月以降木工が前年を下回り続けていたのですが、9月から木工が100を超えるようになり、他分野も100超えを維持して2カ月連続の全分野前年越えとなりました。

また、対2018年比については、10月もこれまでの月と同様に、全体としては2018年の水準を超えました。今年に入ってからは、需要分野全体の金額としてはすべての月で2018年を上回っています。個別にみるとやはり木工などは2018年レベルに至っていない月もありますが、金額ではほぼコロナ前に戻ったと言ってよいと思います。

このグラフの数値は次のようにして計算しています。2018年の各月を100として2019年以降の各月の前年同月比を掛け合わせていきグラフを作成します。2023年10月の指数は以下の様にして計算します。

2023年10月の指数=2019年10月の前年同月比X2020年10月の前年同月比X2021年10月の前年同月比X2022年10月の前年同月比X2023年10月の前年同月比/(100^4)

こうして計算してきた各月の指数をグラフ化したものを下図に示します。

図が小さくて見づらいかもしれませんが、需要分野全体を示す赤い線が、線の右端で紫の点線を超えていれば、今年の金額は2018年の水準を超えたと見てもらえれば良いかと思います。

このように金額面では、ほとんどの需要分野でコロナ禍前に戻ったと判断されますが、数量面では厳しい状況が続いています。以下のグラフは経産省確報から算出されている純出荷数量の月別の推移ですが、2018年以降は減少傾向にあります。ただし、2022年と2023年の比較ではほぼ横ばいであることもわかります。(5月~10月)

ただし、あくまで横ばいであり、増加に転じているわけではありません(下左図)。9月の確報の純出荷数量はひさびさに2020年、2021年に追いつきました(下右図赤線枠内)。しかしコロナ前の2018年、2019年はまだ上にあります。

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