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かんとこうブログ

2023.12.18

数量が少し回復傾向・・10月の経産省確報

先週の木曜日に日塗工から経産省10月度確報を受領しました。すでに組合員の皆様には資料をお送りしていますが、例月のように、塗料種別の単価動向をお知らせしたいと思います。単価動向について言えば、まだ高止まりが続いており、前月から上がるものあり、下がるものありの状態でしたが、10月の結果は少し好ましい点がありました。それは生産数量、販売数量が前年同月比で100をかなり超えたことです。今年に入り、出荷金額はコロナ禍前に復帰していましたが、生産数量がコロナ禍と同レベルか下手をすると下まわるような状況でしたので、ずっと先行きを心配していました。下図は日塗工の確報から引用していますが、10月の出荷数量は単に上向いているというだけではなく、コロナ禍レベルからの脱出の予感が感じられます。業界としての本当のアフターコロナは、出荷数量の復活であると思っていますので、11月の結果に期待したところです。

それでは、経産省確報の出荷金額と出荷数量から計算した塗料種別の単価動向をご紹介していきます。

前月の前年同月比から上がったのはアミノアルキド樹脂塗料とアクリル樹脂塗料(焼付)であり、下がったのはアクリル樹脂塗料(常乾)とエポキシ塗料です。材料的な部分に因果関係を求めたいところですが、それを特定するのは難しいと思われますので、とりあえず、注視し続ける以外にはありません。

この4種類では、ウレタン樹脂塗料が下がった以外は、ほぼ横ばいでした。

路面標示塗料、粉体塗料、その他塗料は小幅な低下、シンナーは微増でした。全般にここへきて小康状態で、2021年1月からみれば高止まりが続いているということになります。続いて原油および石油製品の動向です。

原油、ナフサとも10月は9月から上がっています。ガソリン、灯油は微減ですが、この二つは政府の補助金がありますので、市場価格そのものが歪んでいます。

下表に2021年1月から2023年10月までの期間において、単価の上昇幅(円/Kg/月)と単価指数の上昇幅(/月を示します。

価格の上昇幅については、上位の種類はほぼ固定されていますが順位少しずつ変動します。今月は価格上昇幅の大きいものは、アミノアルキド樹脂塗料、アクリル樹脂塗料(焼付)、粉体塗料、アクリル樹脂塗料(常乾)、その他塗料の順でした。一方指数について、指数上昇幅の多い順では、シンナー類、アミノアルキド樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、エマルション塗料、その他塗料となりました。

11月については出荷数量がどうなるのか、興味津々です。

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