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かんとこうブログ

2024.02.01

12月度および2023年1月~12月の自動車生産

一昨日に日系自動車メーカー8社から一斉に2023年12月度および2023年1月~12月の自動車生産台数が発表になりました。例月のように各社の生産台数動向をご紹介したいと思います。

最初に2023年12月度生産台数の前年比、前々年比のグラフを示します。

前年比で目を引くのは、検査不正で生産停止となったダイハツの落ち込みで国内生産、世界生産とも前年比、前々年比とも7割以下に落ち込んでしまいました。コロナ禍でも比較的堅実に生産を継続していたのに残念です。この他では、スバルと三菱の国内生産、三菱とスズキの世界生産が前年比を下回りました。

前々年比では、上述のダイハツの他、マツダの国内生産、日産、ホンダ、三菱、スズキの世界生産が前々年を下回っており、好調が伝えられてきた2023年も必ずしも手放しで喜べる状態で終ることはできませんでした。

一方通年で見た場合には、少し事情が変わってきます。

前年(2022年)比では、前年を下回ったのはダイハツのみでした。他はすべて前年を上回り、大筋として2023年が回復基調であったことを示しています。前々年(2021年)比でも同様で、前々年を下回ったのは、日産と三菱の世界生産とダイハツの国内生産だけでした。

2023年12月の水準がコロナ禍前にもどったかどうかは、下のグラフがひとつの参考になります。

太くで黒い横点線が2023年12月の生産台数を示しています。国内生産で過去4年間の月平均台数と比較したとき、コロナ禍を上回りかつ2019年の月平均をも上回ったのはスズキだけでしたが、コロナ禍の月平均を上回ったのは、トヨタ、日産、ホンダ、スバル、三菱の5社となりました。世界生産では、コロナ禍と2019年の月平均をともに上回ったのはトヨタだけであり、それ以外ではかろうじてスバルがコロナ禍の月平均を上回ったのみで、12月の世界生産は今一つの状況であったことが印象付けられます。

2023年1月~12月の国内生産と世界生産の前年同月比について、下回ったところを色付けしてみました。(下図)

国内生産ではトヨタと日産がすべての月で前年越えを記録し、スズキも11か月、ホンダとマツダは9か月、スバルと三菱は8か月前年を超えました。唯一苦戦したのがダイハツで、主には部品供給者の火災の影響が大きかったものと思われます。世界生産でもトヨタはすべての月で前年越えでした。スバルが11か月、マツダが9カ月、日産が8か月、ホンダが7か月とここまでは過半数の月で前年超えでした。全般に国内生産に比べ、世界生産は今一つだったようです。

以下例月の各社の生産台数の推移を示します。ここまでずっと前年同月比を中心に見てきましたが、前月比という点では、12月はすべてのケースで11月から減少しています。来月からはこの各社の生産台数のグラフから2021年のデータが消え、2024年のデータが記録されていきます。

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