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かんとこうブログ

2024.05.20

2024年3月度経産省確報からの塗料原材料価格情報

5月16日に経産省確報(工業生産動態統計調査)3月度が発表になっており、塗料原材料の出荷数量と出荷金額についても発表がありましたので、例月のようにご紹介していきます。出荷金額を出荷数量で割った数値を単価(円/Kg)としてグラフ化しております。赤線の輪は当月値上がり、緑線の輪は当月値下がりを示します。( )内の数字は先月から単価の変動を示しています。

最初は樹脂原料からです。

樹脂原料は6品中5品の価格が上昇しました。このところ、原油、ナフサの価格が上昇していることと円安の影響と思われます。続いて有機溶剤です。

有機溶剤も6品中5品の価格が上昇しました。唯一価格が下がったメチルイソブチルケトン(MIBK)ですが、これは価格の変動が激しい品目であり、しかも一定のパターンで増減を繰り返しています。今回の価格下落もその一環と思われます。有機溶剤は樹脂原料以上に原油、ナフサ価格と為替の影響を直接的に受ける傾向にあります。続いて顔料です。

顔料については6品中5品の価格が下がりました。特にフタロシアニン顔料はこの3か月ほどで大きく値を下げています。最後は塗料用の合成樹脂です。

合成樹脂は5品中2品が価格上昇、3品が価格下落でした。価格が上昇したものと下降したものの品目数は。上昇が14、下降が10でした。全体とすればやや上昇となります。

価格が先月から3%以上変化した品種について、出荷数量と出荷金額の推移を見てみたいと思います。まず価格が大きく上がったものからです。

このうちトルエン、キシレン、エチレングリコールエチルエーテル、イソプロピルアルコール、スチレンモノマーは、時間とともに金額と数量が乖離しており、明らかに価格そのものが上昇していることを示しています。つまり、石油成分の構成比率の高いものは、原油・ナフサの価格高騰の影響をそのまま受けるということです。一方合成ブタノールは少し事情がことなり、数量と金額の乖離はありません。しかし月ごとの増減が激しく、変動時に数量と金額のバランスが崩れるため単価が変動するのではないかと推定しています。

続いて価格が大きく下降したものです。

ここでメラミン樹脂と石油樹脂も金額と数量の乖離が見られているのですが、上の金額と数量の乖離により価格が上昇したものと比べて異なる点があります。それは乖離幅が増加傾向ではなく縮小傾向なのかです。乖離幅が存在していても乖離幅が縮小傾向であればか価格は下がります。メラミン樹脂と石油樹脂の場合には乖離幅縮小による価格低下と思われます。

メチルイソブチルケトンは、上でも触れたように数量の変動が一定のパターンで見られる材料です。金額の減少幅が、数量の減少幅よりも大きければ単価は下がりますので、3月はそうした状況にあったものと推定されます。フタロシアニン顔料は数量がほとんど変わらないのに金額が5%減少したため単価の下降となりました。昨年11月の単価が異常に高かったこともあり、何か特別な事情があったのかもしれません。

以上が塗料原材料の単価の動向でした。最後に各品目の2021年1月を100とした時の指数値を低い順位並べてみました。今月はフタロシアニン顔料が最低になりました。全体の指数は147.5となります。同様にしてもとめた塗料の指数値は120前後ですので、単純に比べると原材料の価格上昇を転嫁しきれていないようにも見えます。

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