かんとこうブログ
2026.08.01
経産省速報&石油統計6月度・・ナフサ輸入は前年同月比減だが石化製品供給は改善
昨日午前中に経産省速報(生産動態統計調査)の、午後から石油統計の6月度がそれぞれ発表になりました。ナフサの供給状況から石化製品、塗料の生産・出荷動向をざっとご紹介します。
ナフサの需給動向です。6月度の前年同月比は、ナフサの供給(生産+輸入)量は87.8%、国内販売量81.2%でした。政府が示していた5月以降の供給見通しにほぼ沿っていると思われます。

2025年の月平均に対しては、供給量72.3%、国内販売量75.6%とやや低目の数値になりますが、3月以降の推移でみれば、4月が最低供給水準であり、そこからは回復してきています。

石化製品、塗料原料についても、品目が少ないながら並べて眺めると、やはり3月以降の中では4月が底であり、以降順次回復しているように思われます。とは言え、まだ前年同月並みではない品目が多数ですので、あくまで政府が示した予定通りの例年(前々年)の85%ペースであるということです。下表中赤字は前年同月比が70%以下の場合です。

そうしたナフサ、塗料原料の事情の中で、3月~6月の塗料生産は少し様相が異なっています。前年同月比100%を超えたものを水色で色付けしていますが、生産数量、出荷数量については3月と4月が多く、5月と6月は減少しています。一方在庫数量は3月以降前年同月比が100%を超えるものは非常に少なくなっており、3月以降在庫を切り崩して注文に対応してきたことが窺えます。

上述したことを頭にいれて主要塗料の生産、出荷、在庫数量の推移をご覧ください。繰り返しになりますが、塗料製造業は、3月4月は、ナフサの供給が少なくかつ石化製品の出荷も少ない時期に、原料を工面してそろえ前年を上回る数量を生産・出荷し、さらに不足する分に対し在庫をきり崩して対応したということがこれらのグラフから読み取れると思います。一時期、「川中業者の目詰まり」と塗料製造・販売業が、シンナーや塗料不足の元凶のように言われましたが、塗料メーカーはそれなりに努力をして過大な注文に応えようとしていたことをどうかご理解いただきたいと思います。
その後、5月6月は比較的落ち着き出荷量が前年なみになり、6月にはこれまで減らしてきた在庫数量を回復することができるようになったことが読み取れます。

こうした見てきますと、なにやら事態は良い方向に向かっているようですが、イラン情勢はまだまだ予断を許しません。目配り、気配りはまだ続ける必要があります。