かんとこうブログ
2026.09.17
青い鳥は青くない、というおなじみの話ですが
昨日の朝のニュース番組で「青い鳥は青くない」という話をやっていました。本ブログを定期的にみている方であればもうお分かりだと思いますが、鳥の体が青く見えるのは色素のせいではなくその構造によるものです。
しかしながら、鳥の羽の構造のどのような部分が、どのようにして青く見えるかについては、ほとんどのネット情報では、単に「表面の微細構造による光の反射や干渉、散乱により」で片づけられてしまい詳しいことは書いてありません。同じ構造色の青色でも、モルフォ蝶の場合には、微細構造の電顕写真や詳しい説明が見つかりますが、青い鳥となるとなかなか見つかりませんでした。そんな中、本件に関する学術的な文献をみつけました。その文献は「青い色を示す鳥の羽を模倣した角度依存性の ない構造発色性材料」(下記URL参照)というタイトルで名古屋大学の竹岡敬和氏が書かれたもので、日本ゴム協会誌の「バイオミメティクスと自己組織化」第87巻 第6号(2014)という特集の中で発表されていました。青い鳥が青く見えることに関して大変詳しく歴史的な出来事が書かれていましたので、そこから引用させて」もらうことにしました。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gomu/87/6/87_226/_pdf/-char/ja
この論文の序章「青い鳥の羽」は大変興味深い内容でした。19世紀にはすでに羽の微細構造が原因で発色していると考えられていたにも拘らず、その発色機構に最終決着がついたのは、その後100年以上を要し、21世紀になろうとするころであったということです。書かれていることを下にまとめてみました。

以下に要約します。19世紀に考えられた発色メカニズムは非干渉の散乱でした。当時の最高級の顕微鏡で300nm前後の大きさの細孔が多数存在していたことから、短波長側の可視光(青色)を強く散乱するレイリー散乱ではないかと考えられたのです。その考えに対し、有名なRamanは、青色にみえる羽でも条件を変えると別な色が観測されるため、光の干渉も示唆していましたが、20世紀前半に開発された電子顕微鏡によって明らかになった羽の微細構造において、細孔の配置がランダムであると判断されたため、干渉の関与は否定されていました。20世紀後半になり、Dyckは羽からの反射スペクトルが明確なピークを示すことから非干渉散乱ではなく、干渉性散乱であることを提唱し、20年以上の歳月をかけて干渉散乱であることを証明したのです。
その証明にいたった写真を下に示します。青い羽をもつノドムラサキカザリドリ(左)とその羽の電顕写真(中)およんび電顕写真の2次元フ―リエ変換像(右)です。右の写真は以下のように説明されています。
「パワースペクトルには一つのリング状のパターンが生じることを明らかにしたのである(右).これは,ノドムラ



