かんとこうブログ
2020.12.22
【日本ペイント HD】「業績・財務・ESG データ」チャートジェネレーター機能追加
先週の水曜日、12月16日に日本ペイントホールディングス株式会社インベスターリレーション部より掲題のお知らせを受け取りました。チャートジェネレーター機能とは耳慣れない言葉ですが、このお知らせによれば「過年度にわたる主要な業績・財務データを、多様なグラフにカスタマイズして表示することができます」というのがチャートジェネレーター機能ということのようです。
具体的には2014年から2019年にいたる6年分の業績、主要財務、セグメント、ESGに関して公開しているデータをどのようにもグラフで表せる機能ということになります。業績データは以下のURLですが、これをあけると以下のようなグラフが出てきます。
https://www.nipponpaint-holdings.com/ir/results/account
これはピンとこないかもしれませんが、ここでは、連結損益計算書の主要データである売上高、営業利益、当社株主に帰属する当期純利益、EBITDA、売上高営業利益率、EBITDAマージン、設備投資額、減価償却費、研究開発費がすべてグラフ化されています。下に並んでいる項目のチェックボックスには現在すべてチェックが入っていますので、すべての項目が表示されていますが、チェックをはずせば自分の見たい項目だけのグラフにすることができます。(このグラフで2019年度が表示されていないのはここまでが日本会計基準で2019年度からはIFRS基準に切り替わったためです。2019年度はIFRS基準で表示されます)またグラフと表は一瞬で切り替えることができます。
業績データにはこのほか、連結財政状態計算書、連結キャッシュフロー計算書のデータがあり、さらに主要財務データ、セグメントデータ、ESGデータと多岐にわたるデータが、上の連結損益計算書と同様にグラフ化して見ることができるという仕掛けです。具体的にどのような項目が見ることができるのかを下に示します。
業績データの項目
主要財務データの項目
セグメントデータの項目
ESGデータの項目
非常に多岐にわたるデータを自在に見ることができるようになっています。定期的に発行されている統合報告書や株主対象の経営状況説明会で提供されるデータのほとんどがカバーされているのではないかと思えるほどです。
中でもESGデータは環境関連のデータを公開するもので、欧米の企業では当たり前ですが、日本の企業では、ホームページで簡単に見れるようになっている企業は必ずしも多くないのではないかと思います。
こうしたデータの公開は、同社の自信と覚悟の現れと感じています。日本の大手塗料メーカーの中には、いまだにホームページに有価証券報告書を掲載していない会社もあるようですが、こうした積極的な情報開示は、大げさに言えば業界への信頼性向上にもつながるものであるとして評価したいと思います。