かんとこうブログ
2020.12.03
朗報!・・感染者の 98%が感染半年後でも中和抗体保有
昨日横浜市立大学を中心とするプロジェクトから、今年2月~5月までに新型コロナウイルスに感染した367人について、感染半年後の抗体を調べたところ、中等症・重症者で100%、軽症・無症状者で97%、平均すると98%の感染者の体内に中和抗体が保有されていることが確認されたと発表がありました。これまで、感染後の抗体の体内保持期間に関しては、国内での中・長期的な実証結果がなく、抗体の不安定さを懸念する報道がなされていましたので、ワクチンの有効期間の延長を期待できることもあわせると大変な朗報であると思われます。
横浜市立大学学術院医学群 山中竹春教授らは新型コロナウイルス罹患者を対象に感染後6か月・12か月後の抗ウイルス抗体および中和抗体を測定する研究を実施していますが、今回中間結果として6か月後の結果が発表されたもものです。
今回の結果では、対象秘試験者のほとんどが、抗ウイルス抗体、および中和抗体を保有していることが確認されましたが、中和抗体はウイルスの細胞への侵入を阻害する役割をもち、再感染を防ぐ抗体を意味します。また、今回の試験結果からは、中等症・重症者の方が中和抗体の活性がより強い傾向にあるという結果も得られました。
今回の結果は、今後の地域抗体調査の実施に有用な情報を提供するとともに、世界中で開発されている予防ワクチンの効果にも一定の期待を抱かせるものとなりました。
この研究には、東京都、神奈川県、大阪府の医師会の後援、横浜市、神奈川県の協力のもと開始され、横浜市立大学のほかに、東ソー株式会社(抗体検出用試薬開発)、関東化学株式会社(抗体検出試薬に用いる抗原たんぱく質の安定生産)が参画しています。
本項を書くにあたり、横浜市立大学のサイトを参考にさせてもらいました。