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かんとこうブログ

2021.07.30

日系メーカー6月の生産台数・・5月からは改善

昨日日系の自動車メーカーから6月度の生産台数が一斉に発表になりました。前年同月比は一部を除き大幅に上回りましたが、これはこれまで何度も言ってきたように昨年の46月は生産が大きく落ち込んだ時期であるためであり、平年と比べてどうなのかという目安にはなりません。事実前々年比で計算してみるとトヨタ、ダイハツの国内・世界、スズキの世界生産を除き、多くのメーカーに生産が100に達しませんでした。(下図)

6月の生産は、5月が半導体不足や天候不順などの影響により生産が落ち込んだのに比べれば、ほとんどが回復傾向でした。各社の生産台数の推移を示します。グラフ中の黒い点線は20191-12月の4月平均台数、赤い点線は2020112月の月平均台数を示します。

トヨタは海外生産が過去最高であり、6月の生産台数は2019年の平均を国内・世界とも上回っています、日産は大きく落ち込んだ5月から増加したものの、その水準は昨年の平均台数なみかそれ以下のレベルです。ホンダも5月の落ち込みが大きかったこともあり、国内・世界とも生産台数は昨年平均値なみに留まっています。

スバルは4月に生産が大きく落ち込み、56月と回復してきており、国内は2019年の平均台数近く、世界生産は2020年レベルまで回復してきました。マツダも5月からは回復傾向ですが、国内は2020年の平均値越え、世界生産は2020年の平均値程度の台数となりました。三菱は、他社にくらべて昨年における回復が遅れ気味でした。この6月は国内、世界とも2020年の平均値並みのレベルの回復です。

軽自動車主体の2社は2020年も、特に国内生産が比較的好調で他社に比べれば落ち込みが少なかったのですが、半導体不足の影響は免れなかったようです。両者とも世界生産では大きく落ちこんだ5月からV字回復しています。国内では、両者とも2019年の月平均と2020年の月平均がほとんど変わらぬ位置にあり、6月の生産台数は両年並みという結果でした。

全体をまとめれば、6月の生産台数は、5月よりは回復、前年同月比で見れば大幅プラスが多いが、前々年同月比でみれば、下回っている会社が多い。前々年同月比で100を超えているのは、トヨタ、ダイハツ(以上国内・世界両方)、スズキ(世界のみ)の3社でした。まだまだ半導体不足の影響は続くようですので、平年並みへの回復は時間がかかりそうです。

6月が終わり、202116月の統計も合わせて発表されていますが、今日はそこまで手が回りませんでした。また日を改めて発表いたします。

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