かんとこうブログ
2021.10.05
週末の人出は増加傾向、実効再生産数も底を打った!?
毎週ご紹介している週末の人出ですが、これはすでに報道されているように増加傾向でした。ただ極端な増加というようには感じられません。お盆以降の増加傾向の延長線上という表現が適切かと思います。アグープのデータから週末の15時台の人流について、東京都18か所、千葉埼玉神奈川3県の12か所のそれぞれ平均の推移を示します。数値は、感染拡大前の2020年1月~2月の休日に平均を100とした時の指数で表しています。
一番右の2点が10月2日3日の数値です。2日は東京で70を超え、3県では90を超えました。これは7月中旬頃に水準です。7月中旬といえば感染者が急増する兆候がでていた時期です。となると、実効再生産数が気になります。東京都の実効再生産数について、従来から本ブログで採用している方法と先日ご紹介した東洋経済法の両方を紹介します。最初は本ブログで紹介してきた方法での結果です。
本ブログの方法は13日前までしか計算できませんので、本日時点で9月21日の実効再生産数しか計算できませんが、左の7月からら9月21日までの図を見ても、すでに底をうち再び増加に転じたと思われます。右はさらに直近30日の推移について多項式(2次式)で近似線を求めた結果ですが、示された近似式から、最小値を与える日にちは9月16日と計算されます。(赤い△印)
次に東洋経済法の結果を示します。
計算式は「(直近7日間の新規陽性者数/その前7日間の新規陽性者数)^(平均世代時間/報告間隔)」。
平均世代時間は5日、報告間隔は7日と仮定。
リアルタイム性を重視して流行動態を把握するため、報告日ベースによる簡易的な計算式を用いている。
東洋経済法でも左の図では、やはり底をうったように見えます。直近30日のグラフにおける近似線からは、9月25日が底であると計算されます。いずれにしても実効再生産数は、これからじわじわと増加していく気配です。
この実効再生産数は、周知のように1.0を超えない限り感染拡大とはなりませんので、増加に転じたと言っても慌てることはありません。また、今後の状況によっては再度下降に転じる可能性がないわけでもありません。ただ、ここにきてこれまで続いたお盆以降の奇跡的激減がそろそろ終わりを告げているということは確かです。果たして感染者100人以下をキープできるのか注目していきたいと思います。