かんとこうブログ
2022.02.04
2021年12月の日銀統計、製造業産業部門別投入・産出物価指数
今年の初めにご紹介した日銀の製造業産業部門投入・産出物価指数 2011年基準の表が1月14日に更新され、2021年12月分の数値が入っていましたのでご紹介します。12月は原油の指数値が下がったため、石油系溶剤を中心に関連材料の数値が下がりました。投入側、産出側それぞれの11月から12月にかけての指数変化を表にまとめました。投入側と産出側はおおむね一致しているのですが、中には可塑剤や熱可塑性樹脂のように相反するような動きを見せているものもあります。これは前回も述べたように、原油からの加工プロセスのルートが長いほどタイムラグが生じることなどが原因ではないかと推定しています。
とりあえず、塗料原材料に相当すると思われる材料の2年分の推移をグラフにしてみました。赤丸で囲んだ部分が、今回報告があった部分です。下の段中央の塗料・原油のグラフは、最も価格変動の激しいものとほぼ変動していないものの両極端が1枚の中にありますので、それぞれの材料が、どちらのパターンになるのか眺めていただいてもよいのではないかと思います。前回書いたように意外にカーボンブラックが原油価格に連動していて製造法を考えればなるほどと思いました。
こうした日銀の物価統計数値がどこまで実際の塗料原料の価格と関連しているのかは、私の立場では知る由もありませんが、しばらくはこの日銀の物価統計数値を追いかけてみるつもりです。
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