かんとこうブログ
2022.03.28
知らない間に変わっていた世界の感染状況!
ロシアによるウクライナ侵攻が始まって以来、ニュースの中でコロナ関連の報道量が激減しているように感じます。この間、世界の感染状況はどうなっているのか調べてみました。結果は、時折耳にしていたように、世界の感染状況は随分と以前とは変わっているようです。札幌医科大学のサイトからデータを引用して、ワクチン接種状況も含めた世界の感染状況の今をご紹介したいと思います。
https://web.sapmed.ac.jp/canmol/coronavirus/index.html?s=y&n=j&f=y
まず直近1週間の新規感染者数です。比較のため人口100万人あたりの数値をグラフ化しています。
韓国での感染拡大は時折耳にしていましたが、これほどとは思いませんでした。韓国の直近の感染者は同様に感染再拡大が伝えられていたヨーロッパ諸国の2倍ほど多い数が報告されていました。そのヨーロッパも人口100万人あたりの感染者数は日本の4-6倍と感染者数は非常に高いレベルと言えます。一説には行動抑制の制限解除が早すぎたとも言われています。
また、日本について注意喚起のコメントをするとすれば、この7日間の感染者数は、世界平均よりも高い水準だということでしょうか?さらに、アメリカ、ブラジル、南アフリカ、インドなどは感染が落ち着いており、日本よりも少ない水準です。どうでしょうか?今までの印象とはとはかなり変わっていたのではないでしょうか?続いて直近7日間の死者数です。
死者数でも韓国は突出しています。本来なら大統領選挙など行っている場合ではないかもしれません。死者数は基本的には感染者数と同様な状況ですが、日本やヨーロッパは他の地域に比べて、感染者数の割に死者数が比較的少ないようです。
続いて累計の感染者数です。
最多のフランスでは、累計感染者数が100万人あたり38万人と3人に一人以上の割合で感染していました。上位はすべて欧米となっているのは奇異に感じます。実際のところ、デルタ株の時にはどうなるかと思ったインドの累計感染者は日本よりも少ないのです。この図を眺めていると、本当にこの数字は正しいのかという思いになってきます。つまり、PCR検査で陽性を確認された人数だけを感染者としてカウントしていて本当に感染状況が把握できているのかということです。しかしこれは世界中の人たち全員に抗原検査をしないと結論のでない問題なのでしょう。
累計死者数になると少し様相がかわり上位に中南米諸国が顔をだします。医療体制の充実度が関係してくるものと思われます。日本は人口100万人あたりの死者数が、中国を除き最低数となっており、医療関連従事者の献身的な努力と高い治療技術が評価されてよいのではないでしょうか?
最後にワクチンの接種率について、2回接種完了者率と3回目接種者率を示します。
この図も考えさせられるところの多い図です。これまで見てきた直近の新規感染者や死者数、累計の感染者や死者数の比較で上位に並んだ国がここでも再び上位に並んでいます。これは実におかしなことです。そしてこれは3回目接種者の割合についても同様なのです。
直近の感染者数、死亡者数が最も多い韓国の3回目接種率がこれほど高いとは知りませんでした。また、ヨーロッパ諸国も軒並み高い接種率であるにもかかわらず、直近7日間の感染者数が多いのです。3回目ワクチン接種率と直近7日間の感染者数(100万人あたり)の散布図を書いてみましたが、ほぼ正の相関関係にありました。ブースター接種率が高いほど直近の感染者数が多い・・これはどう説明すればよいのでしょうか?
素直に考えれば、3回目接種をしても完璧な感染抑止は達成できないということだと思います。(と書くと、初めから感染抑止ではなく重症化防止がワクチン接種の目的だと言われそうですが・・)
いずれにしても、日本はなんとなく収束ムードになっていますが、世界を見るとまだまだ感染は続いており、しかも感染阻止という点では3回目接種の優位性は認められず、あたかも先進国が中心となって感染が続いているということになるのでしょうか?
明日は日本におけるワクチン3回目接種による感染抑止効果についてデータを交えてご紹介したいと思います。