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かんとこうブログ

2022.09.12

”塗料のレール”の記事を見つけました

 "道路に“塗料のレール” 塗るだけでOKの自動運転インフラを体験 コスト大幅減”という記事がありますと関塗工で机を並べているIさんが教えてくれました。出典は乗り物ニュース(下記URL)と言うサイトでしたが、なかなか興味深い記事でした。今日はこの記事をご紹介します。

https://trafficnews.jp/post/121800

以下に記事の前半部分の要約を示します。

以上の内容を超要約すると、慶応大学湘南キャンパスで5月から自動運転の実証実験が行われており、この実証実験では、日本ペイントインダストリアルコーティングスが開発した特殊塗料「ターゲットラインペイント」が使用されている。この路面とほぼ同じ色をした塗料により車のセンサー(LiDAR)に光を返しやすくすることでGPSの精度が向上でき、いわば「塗料によるレール」役割を果たすことが期待されている。というものです。

ここで少し高度自動運転について補足したいと思います。なぜ自動運転にこの「塗料のレール」が必要なのか以下に解説します。


これも要約しますと、完全自動運転には、カメラ、ミリ波レーダーに加えてLiDARとと呼ばれる距離を測定するシステムが必要であるとされています。今回の「塗料のレール」はまさに、このLiDARに対して信号を返す役割を果たしてくれるものなのです。路面に塗装された「ターゲットラインペイント」とLiDARに映る同塗料の様子を以下に示します。

路面に塗装された「ターゲットラインペイント」とLiDARの画像

さらに記事の後半部分の要約を示します。


ここも要約すると、「従来こうした自動運転車のレールにあたる部分は磁気マーカーなど高価なものだったが、塗るだけでよいこの「ターゲットラインペイント」の使用により大幅なコストダウンが期待できる。この塗料は、白や黄などの色では他の交通標識と誤認する恐れがあるため、路面と同じ色になっている。国の自動運転サービス実施計画の展開に伴う市場が期待されている。」ということになります。

ここで興味深いのは、他の交通標識と誤認する恐れがあるため当初透明色を要望したが、結局路面と同じ色になったという箇所です。ここから推定すると、このターゲットラインペイントは、一般に使用されている路面標示用塗料において、再帰反射による視認性を向上させるために使用されている特殊な材料がキーマテリアルではないかと推定されます。いずれにせよ、この塗料は、ナイスアイデアによって生まれた新しい用途開拓の好例であると思います。

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