かんとこうブログ
2024.02.16
基本増収増益・・2024年3月期第3四半期決算短信
うっかりしていましたが、気が付けば日本の上場塗料製造会社が第3四半期決算を発表していました。(川上塗料は決算期が異なるため今回も除外しています)今日は昨日紹介した日本ペイントホールディングスを除く上場会社の決算内容をご紹介します。まず決算短信から拾った数字を一覧表で示します。
今四半期から、ロックペイントが非上場となりましたので、1社減となりました。売上高については、全社が前年超えとなりました(下図左)が、営業利益については会社によって大きな差がつきました。(下図右)
差がついた要因としては、主要な需要分野の違い、自動車の復調、海外売上比率(為替=円安)などが考えられます。売上もさることながら、営業利益が突出して高かった中国塗料については、このところ1年おきにこうした動きを繰り返しており、何か特別な要因も考えられます。次いで営業利益の増加率が大きかった藤倉化成、日本特殊塗料については、この両者について共通する要因として自動車と海外の二つのキーワードが考えられます。
いつものように、売上高と営業利益率の前年比でマトリックスを作り当てはめてみました。上でみてきたように、売上高はともかく、営業利益率では大きな差がついていることがよりはっきりとわかります。
最後に決算短信には載っていないデータを示します。各四半期単独の売上高と営業利益の推移です。
個々にコメントしませんが、全体として第1四半期から第3四半期にかけての推移としては、売上高も営業利益も右肩上がりに見えます。最終の第4四半期については、変動要因として建築塗料の減少、公共工事の増加という要因があるものの、やはり景気動向と為替の方が大きな変動要因のように思います。このまま右肩あがりを続けてほしいものです。