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かんとこうブログ

2024.05.27

世界の自動車に関わる統計のあれこれ

先日、ロシアとウクライナの経済状況を自動車の販売台数から推測してみました。今日はその流れで自動車の生産、販売に関わる統計のあれこれをご紹介したいと思います。

最初は世界の国の自動車生産台数ランキングです。

トップは断然他を引き離して中国です。2番目がアメリカ、そして3番目が日本です。かつてに比べて少なくはなりましたが、堂々の世界3位です、以下4位インド、5位韓国、6位ドイツ、7位メキシコ、8位スペインと続きます。

続いて販売台数ランキングです。

販売台数でも中国が断然トップ、2位がアメリカですが、3位にはインドが入り、日本は4位になりました。以下、5位ドイツ、6位ブラジル、7位イギリス、8位フランスと生産台数とは序列が異なります。

この生産台数と販売台数の差は何かというと輸出入に占める割合になります。単純に生産台数と販売台数を比較すると中国はほぼ同じ、アメリカは生産台数<販売台数、日本は生産台数>販売台数と国によって違います。これは生産した自動車を自国内でほぼ全部販売する(中国のケース)、自国内で販売するがそれでも足りない分は輸入する(アメリカのケース)、自国内では販売しきれず輸出する(日本のケース)に分かれるからです。以下に販売台数から生産台数を差し引いた台数を図示します。

生産台数が販売台数を上回る国は、日本、メキシコ、韓国、スペイン、チェコ、タイ、スロバキア、ドイツなどです。逆に販売台数が生産台数を上回る国は、アメリカ、イギリス、イタリア、フランス、ロシアなどです。フランスの販売台数が生産台数を上回るとは少し意外な感じがしました。

ここで販売台数よりも生産台数が多い国について、生産台数と販売台数の差が生産台数に占める割合を計算してみました。大雑把な輸出率と考えることができるのではないかと思います。

過剰率が高いのはスロバキア、チェコ、モロッコ、ルーマニア、メキシコ、韓国などですが、日本も半分近くが輸出されていると推測されます。

とここまでは新車に関する話でしたが、もちろん街を走る車は新車だけではありません。世界の自動車保有台数のランキングも調べてみました。

保有台数では中国とアメリカが約3億台弱と他を圧倒しています。3位インド、4位日本で日本は乗用車、トラックバスを合わせて7800万台です。人口が1億2千万人ほどですので、3人に2台ほどの割合になります。こうやって並べてみても人数と比べての数字がないと多い少ないがわかりませんので、車種別に何人に1台にあたるかを計算してみました。

ここではあくまで主要国(そこそこ人口の多い国)についての統計数値ですので、一般の世界で一番車の多い国ででてくる小国は対象になっていません。そうした範囲で計算すると、乗用車については普及率一番はイタリアでした。日本は約2人に1台でした。アメリカは予想に反して3人に1台になりましたが、これは次の数字をみると理由が推測できました。

トラック・バスの普及率を見るとアメリカは群を抜いて高くなっています。ピックアップトラックが広く普及しており、これが乗用車の普及率を低くしているのではないかと想像されます。日本は3番目ですが、これは全体的に人口密度が高く、公共の交通機関としてのバスが発達しているためではないかと考えています。

最後に全体としての自動車の普及率です。

全体合わせるとアメリカが一番でした。さすが自動車王国です。世界全体での保有台数は15億台となっていました。世界の人口はおおよそ80億人ですから5人強で1台を所有している計算になります。

また2023年の年間の生産台数は約1億台でしたので、保有されている車の平均寿命は15歳程度ということになります。以上自動車に関わる統計のあれこれでした。

なお本日の資料については以下のサイトより統計数値を引用させていただきました。感謝の意を表します。

自動車 生産台数 - GLOBAL NOTE

https://www.globalnote.jp/post-11249.html#:~:text=

世界生産・販売・保有・普及率・輸出 | JAMA - 一般社団法人日本自動車工業会

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