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かんとこうブログ

2024.10.09

関塗工60年の歴史・・組合員数と総従業員数

当組合、関東塗料工業組合は創立が昭和40年(1965年)であり、来年令和7年(2025年)に創立60周年を迎えます。今年度からその60周年にむけて記念事業の準備委員会を発足させて準備を進めています。記念事業の最大のものは記念誌の発行であり、これまでは10年ごとに発行されているため、主には直近の10年間のあゆみや出来事を掲載してきました。ですので、創立以来の経過を一覧するには、これまでの記念誌を並べてみる必要があり、長期の推移を俯瞰するにはいささか不便でした。そこで今度の60周年記念誌では、統計資料や「10年後の予測アンケート」については、できるだけ過去と並べて俯瞰できるようにしたいと考えています。

ということで今日は、準備を進めている60周年記念誌の原稿のなかから、最も基本となる組合員数と総従業員数についてご紹介したいと思います。まずは組合員数と総従業員数についての60年間の推移をご覧ください。

こうした図はこれまで作成されたことがないのではないかと思います。現在の組合員数が最盛期に比べて減少しているであろうこと、それにともない総従業員数も最盛期に比べてかなり少ないであろうことは、多くの方が想定するところでありましょうが、実際の姿は上図のようになります。

組合員数の最多時期はいまから47年前の昭和52年(1977年)の67社でした。そこから徐々に減少を続けて現在46社となりました。一方総従業員数の方は、最多が1995年の6505人で組合員数の減少とともにこちらも緩やかに減少を続け現在は4965人となっています。ただ、この10年間を注意深く見てもらいますと最近は少し増加傾向であることがわかります。結果的に50周年時と60周年時を比べると総従業員数はほとんど変わらないということになりました。このことはまさに喜ぶべきことであり、皆様のご理解とご協力の賜物と感謝しております。

一方で日本全体の塗料の出荷金額(経産省確報データ)につきましては同じ60年間の推移を図に表すと下図のようになります。

細かいところでは類似していない部分はありますが、日本全体の塗料の出荷金額の推移と関塗工総従業員数は似たような推移をしているように思えます。大げさに言えば関塗工の60年は、日本の塗料製造業を写す鏡のようであったとも言えます。

今般、日本においては当組合のような業界団体への加入率が低下していると言いますが、なかなかそれを物語る適当な資料が見つかりませんでした。わずかに中小企業の団体加入率という経産省の統計資料があり製造業では61.6%が何らかの団体に加入しているというデータが見つかりました。2007年のデータですのでいささか古すぎる感はありますが、ちょっと興味を惹かれる内容でしたのでご紹介します。

 経産省統計「 商工業実態基本調査 」統計表一覧 調査結果概要 第11章 中小企業者の経営意識より

興味を惹かれたのは右図のどのような団体に加入しているかということですが、最も多かったのは商工会・商工会議所であり、次が事業協同組合でした。関塗工は法律上は商工組合であり、こうした商工組合への加入は非常に少ないことがわかりました。実際塗料・塗装に関する団体としては商工組合より協同組合の方が多くなっています。商工組合と協同組合の法律上の主要な相違は、自らが行う事業以外の営利事業を営むことができるかどうかの一点だけです。商工組合では、自らが営む事業に関係しない別な営利事業を営むことはできません。関塗工で言えば、塗料製造に関係しない営利事業はできないということです。

関塗工創立の際に先人たちが、なぜ協同組合を選ばずに商工組合としたのかは記録には残っていませんが、大手企業の乱売に苦しみ止む無く中小企業が大同団結して結成されたという当時の状況に鑑みれば、なによりも本業で力を合わせてやっていこうという決意のようなものがあったのではないかと想像しています。

以上60周年記念誌の原稿から一部を紹介させてもらいました。今後折に触れて原稿の一部をご紹介させてもらいます。

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