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かんとこうブログ

2024.10.21

8月度塗料原料動向・・経産省確報より

経産省8月度確報をもとに計算した塗料原料の価格動向をお知らせしました。経産省がすべての製造業に対して行っている生産動態統計調査の出荷金額と出荷数量から計算した単価(円/Kg)の推移をご紹介しています。

例月のように樹脂材料からご紹介していきます。

樹脂材料6品目のうち、値上がり2品目、値下がり4品目でした。5%以上の大幅変動はビスフェノールA(値上がり)とエピクロルヒドリン(値下がり)でした。5%以上変動したものについては後で金額と数量の推移から動向を見たいと思います。続いて有機溶剤です。

この6品目も、値上がり2品目、値下がり4品目でした。5%以上の価格変動は、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン(以上値下がり)と合成ブタノール(値上がり)でした。続いて顔料です。

この6品目では、値上がりと値下がりが半分ずつでした。5%以上価格が変動したものは、酸化亜鉛(値下がり)とフタロシアニン顔料(値上がり)でした。最後は樹脂です。

樹脂はすべて値下がりで、5%以上変動したものはエポキシ樹脂だけでした。全23品目では値上がりが7品目、値下がり16品目となりました。

それでは5%以上価格が変動した原料の出荷金額と数量の推移をみていきましょう。最初は値上がり分からです。

この3原料はいずれも金額と数量の乖離が少ない原料です。そうした中でちょっとした金額の上昇が、比較的大きな価格変動をもたらしたものであり一時的なものと考えることができます。ただし、ビスフェノールは全体量が減少していますので、今後は価格があがる可能性も考えられます。

続いて値下がり分です。

この6品目のうちエピクロルヒドリンとメチルイソブチルケトンについては、金額と数量の乖離が小さく、今回の変動は一時的なものと思われます。あとの4品目は2021年来、金額と数量の乖離傾向が続いており、中でもトルエン、キシレンは価格指数上昇率の1位と2位を占めていますので、そう簡単に価格が下がってくるとは思えません。エポキシ樹脂も同様です。酸化亜鉛だけは、乖離傾向が解消される方向に動いていますので、今後価格が下がっていくかもしれません。

最後にそれぞれの単価指数(2021年1月=100)の一覧を示します。23品目の価格指数の単純平均が151.2で先月から3.1ポイント下がりました。

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