かんとこうブログ
2025.01.13
緊急掲載 世界の年間平均気温が+1.5℃を超えた!
このところ複数の世界の気象観測期間から2024年の世界の年間平均気温について、産業革命時代からの上昇値が史上初めて1.5℃を超えたと報告がありました。気温を産業革命時代から1.5℃以内の上昇に抑制するというのが地球温暖化防止における大きな目標であり、最近では近い将来にこの数値を超えてしまうであろうことは予測されていたとは言えいとも簡単に超えれれてしまったのはいささかショックです。
まずは世界の気象機関が発表した2024年を含む世界の年間平均気温の推移を示します。
左が欧州のコペルニクス気候変動サービスが発表したデータで、2024年における上昇値が1.6℃であったと発表されました。右が世界気象機関が発表したデータで2024年における上昇値が1.55℃と発表されました。いずれも初めて年間平均気温の上昇値が1.5℃を超えたと報告しています(2023年は+1.50℃)。
左図を引用させてもらったBBCニュースJapanのサイトでは、気温上昇の推移についてさらにビジュアル的にわかりやすい図を提供してくれているのでこれらも下に示します。
これらの図から、こうした温暖化が1980年を変曲点として世界中で急激に進んできていることがわかると思います。今回、目標としていた+1.5℃を超えたとは言え、あくまで単年度の結果であり、年毎の変動もあるので今回のデータをもって正式に目標値を超えたという判断にはならないようですが、1.5℃を超えたことの意味は、単に目標値を超えてしまったというだけではありません。それは目標値を+1.5℃と決めたのには理由があるからです。+1.5℃までの範囲であれば人間が生活する上でなんとか許与できる範囲であると考えられたからです。
下図は気温の上昇につれてどんな問題が起こってくるかを示したもので、グリーンピースのサイトからお借りしました。
+1.5℃、+2.0℃、+3.0℃と気温が上昇するにつれて災害や海面上昇が増大していくことが示されています。1.5℃はポイント・オブ・ノーリターンとも言われています。しかし、それを超えたとしても、たとえ少しでも抑制する方が良いに決まっています。私たちは、日常生活の中で、いかにCO2排出を抑制できるのかを考え続けなければなりません。特に塗料や塗装に関係するCO2排出については、他の誰でもなく業界関係者が考えなければならない問題です。それは単に環境問題としてでなく、塗料・塗装がこれから社会の中で生き残っていけるかどうかもそこにかかっているからです。