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かんとこうブログ

2025.03.18

手のひらをあてるだけで野菜の摂取量が判る!?

一昨日、スーパーで買い物をしていると不思議な装置を見ました。なんと手のひらをその装置に載せるだけで、野菜の摂取量がわかるという装置です。手のひらをあてる部分には光がでていて少し離れた場所に受光部がありました。測ってみると数値は6.1、十分な接種量である7~8には及ばず、野菜不足が露見しました。ただ、どういう原理なのか気になったので調べてみました。

答えはすぐに見つかりました。この装置はカゴメ株式会社の「ベジチェック」という測定装置でした。以下カゴメのサイト(下記URL)から引用します。

https://healthcare.kagome.co.jp/service/vege-check

    

  

ベジチェックでは何を測定しているのか?は、ズバリ答えが書いてありました。皮膚に含まれるカロテノイド量を測り、そこから野菜摂取量を推定しているのでした。カロテノイドとは野菜や食品に含まれている一群の色素を指し、トマトの赤やニンジンの橙の色成分です。このカロテノイドについてはあとでもう少し詳しく説明します。

   

どのようにして測定しているのかは下図で説明されていました。

   

   

LEDから発せられた光がさまざまな経路に検出部に到達して検出されます。そこから独自のアルゴリズムで計算すると書かれていますが、おそらく多くの実験結果から皮膚中のカルテノイドと野菜摂取量との間の関係式を見出したのだと思われます。

   

実際に野菜ジュースを飲み続けると皮膚のカロテノイド量が上昇したと説明されていますので、たくさんの事例で試験をして確認していると思われます。

   

ここで野菜と言ってもいろいろな野菜があります。一方カロテノイドは必ずしもすべての野菜に含まれているわけでもありません。このあたりは膨大な実験データから、それでもカロテノイドを調べれば野菜全体の摂取量が推定できるというデータをもっているものと思われます。参考までにカロテノイド類について一覧表にしてみました。(Wikipediaより引用しました)

   

  

これらの中で黄色で示したものがよく野菜に含まれているものです。吸収波長を書いておきましたが、いずれも450~500nm領域に主な吸収体があります。代表的なカロテノイドであるβ、γ―カロテンとリコピンの実際の紫外光から可視光領域の吸収は下図のようになっています。

   

  

これらカロテノイド類の吸収はよく似ており、カロテノイド類の濃度の検出には450nm付近の吸収を測定すればよいのではないかと推定されます。

  

皮膚に存在するカロテノイドから野菜の摂取量が測定できるとは驚きでした。とても簡単に測定できますので、もしどこかで見かけることがあったら是非試してみられることをお勧めします。

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