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かんとこうブログ

2025.07.24

金額、数量とも前年越えですが・・・業況観測アンケート6月の結果

昨日、日塗工から業況観測アンケートの調査結果を受領しました。例月のように若干の補足データをご紹介します。直近13カ月の需要分野別指数の推移です。

6月の需要分野別金額では、建築外装を除き全需要分野が前年比超えとなり、全体として前年同月比が102.9となりました。数量は4月、5月と前年同月比が96%台に留まっていましたが、3カ月ぶりに100%を超えました。下図は全体数量と金額について、業況観測アンケートと経産省確報の比較です。

経産省確報がひと月遅れでデータが公開されますが、ここまでのところは、両者の統計はほぼ一致しており、確報データでも6月は前年超えとなるものと推測されます。

需要分野別推移を見る目的で、2018年の各月を100として、毎年の同じ月の前年同月比を累積しています。結果は月ごとに異なりますが、理論的には2018年を100とした現在の指数が示されています。ただしこれはあくまで金額のみの推移を表わしています。

上図で緑の囲みは2019年水準越えの部分、紫の囲みは2019年を明らかに下回っている部分です。6月と言えば、2020年の6月がコロナ禍第1波の後で、5月同様最も需要が落ち込んだ月でした。しかしその後は他の月と同様に年を追って回復し、2023年には2018年の水準を全分野が超えたのですが、昨年の6月は全分野とも前年を下回り、自動車は2019年の水準を下回りました。そして今年は一昨年レベルまで戻ってきたという経緯になります。

以上金額では概ねコロナ禍前に戻ってはいるのですが、数量はそういうわけにはいきません。下図は経産省確報の純出荷数量(確報の出荷数量から同業者向け出荷数量を日塗工が推計し除いたもの)について、2018年を100とした指数を表わしたものです。(確報は業況観測アンケートからひと月遅れなので4月が最新です)

数量では、残念ながらコロナ禍後も減少傾向が止まりません。今年も含め直近8年間で最低レベルであり(左図)、2025年はここまでの平均値で82.7と2018年の約5/6となっています。(右図)

最後に順出荷数量の毎月の推移を下図に示します。金額の表を見ていると何やら現況がコロナ禍前に戻ったようですが、数量では依然としてこれら3つの図が示す通り心配な状況が続いています。しかもこうした減少傾向が景気の循環では説明できないように思うのは私だけでしょうか?

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