かんとこうブログ
2026.02.04
自動車輸出11月の結果・・単価はなかなかもどらず
1月22日に発表された財務省の貿易統計(速報)から11月の自動車および自動車部品の状況をご紹介します。
自動車輸出に関して、台数、金額、単価を輸出地域別に示します。


上から全体、対米、対EU、対アジアです。左から右へ台数、金額、台あたり単価です。▲は日本の休日が多いために輸出台数が定期的に少なくなる月(1月、5月、8月)を示しています。
トランプ関税発動以来の対米輸出における単価の落ち込みは緩やかに解消されているように見えますが、果たしてそれは本当にそうなのか後で検証したいと思います。対EU、対アジアの単価は特に目立った動きはありません。
自動者部品では、対米の単価はまだ戻っていないと見受けられます。下のグラフでは単価の縦軸がゼロから始まっておらず、数量に比べると変動が拡大されてみえる点にご注意ください。

さて対米自動車輸出の単価はもどりつつあるのか?を検証してみたいと思います。最初は為替の影響です。単純に考えれば、ドル高になれば単価は上がると思われます。そこで為替と単価について、対米、対EUで比較してみました。

為替($/¥および€/¥)は下記より引用させてもらいました。
まず右の対EUの場合は、為替も単価も」2024年後半から上昇傾向にあり、連動とまではいかなくても、同じような勾配で上っていくように思われます。一方の対米の単価も一見すると為替と連動しているように見えます。両者ともトランプ関税が発動された直後の2025年4月頃が最もドル安でその後上昇しています。その上昇幅は為替が1.14倍になったのに対し、1.24倍と似かよっていますので、一見上がったように見える単価も米ドルに換算すると価格が上がったというわけではなさそうです。
次に対米と対EUで、輸出台数と金額の散布図を描いてみました。(下図)対EUでは台数と金額は極めて高い相関を示します。(R2乗値=9.709)対して対米の場合にはかなり広範囲にばらついており、しかも2025年4月以降の点はすべて回帰線の下にあります。明らかにこの期間の単価は他の期間よりも低いことを示しているわけです。

以上から、対米自動車輸出においてまだ低単価状態は継続しているのではないかと思われます。