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かんとこうブログ

2020.07.09

昨年のデータですが、ランキングからこんなこともわかります

今日もまだCoatings World社のランキングは発表されていませんでした。昨日も少しご紹介しましたが、単年度のデータだけでなく、何年か継続してデータを解析すると、単年度のデータではわからないことでも見えてくることがあります。昨日の続きとして、昨年度行った解析から少しご紹介します。

最初にご紹介するのは、上位社の売り上げ合計の推移についてです。トップをはじめ、世界の上位企業がその企業規模を拡大し続けているという印象があります。それぞれの事業ユニットが売り上げを伸ばす以外にM&Aが繰り返し行われているからです。そうした動きを数字で表せないかと思って作ったグラフが下記です。左のグラフは1位-3位の売り上げ合計、1位-10位の売り上げ合計、1位-20位の売り上げ合計、1位-30位の売り上げ合計が、2010年から2018年までの8年間で年率でどのくらい増加してきたかというグラフです。数字だけみるといずれも年率で3%前後伸びているように見えます。

2019年発表のCoatings World 社のランキングデータをもとに作図

一方右のグラフは、上位30社のうちどのグループが売り上げを伸ばしているのかという見方で見たものです。すると左のグラフでは見えないことが見えてきます。トップ10社は順調に売り上げを伸ばしていますが、11位-20位の合計はむしろ売上合計が減少傾向にあり、20位-30位の売り上げ合計もほぼ横ばいです。考えられることは、11位-30位の会社が苦戦しているか、あるいはM&Aの影響かです。これ以上詳しい解析までできていませんが、ひとつの傾向としては意味ある情報にはなります。

次に定点観測と呼んでいる、1位、10位、20位、30位の企業の売り上げ推移です。特になにもなければ同様な伸び方をしていくはずですが、10位の企業、20位の企業の売り上げ推移は不自然に見えます。10位の企業の売り上げが2018年に下落したのは、ValsperがSherwin Wiiliams傘下に入ったことによる影響です。20位の企業の売り上げが低迷しているのも同様にM&Aの影響と思われます。

2019年発表のCoatings World 社のランキングデータをもとに作図

もう1セットグラフをご紹介します。下の左の図は、IPPIC(国際塗料印刷インキ工業会)が出している塗料の世界総需要量の推移です。2015年までが実績であとは予想値ですが、年率5%以上の高い伸び率を示しています。下の右の図は、左図の総需要量に対する各層のシェアの推移を示したものです。今日のブログの最初で、各層の売り上げ増加は3%前後と書きましたので、世界の総需要の増加には及ばないため、シェアは下落傾向になります。まあ、世界の総需要の数値については、後で検証する必要が大いにありますが、計算上はこうなります。おそらく、世界のトップ企業はこうした自社の世界シェアについても戦略をめぐらしているでしょうからどのように対処してくるのか注目したいと思います。上位10社のシェアは、下落したとはいえまだ40%もあります。

2019年発表のCoatings World 社のランキングデータをもとに作図

いかがでしたでしょうか?ランキングデータはこんな風にも使えます。直近8年分のデータは、Coatings World社のホームページからダウンロードできます。興味のある方は注目企業の動静を追ってみても面白いかと思います。

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