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かんとこうブログ

2020.07.15

空の青と海のあを その2

 

お待たせしました。いよいよ本論に入ります。 

牧水の歌では空の青が先なのですが、空の青の方が説明が難しくなるので、「なぜ海は青いのか、青くみえるのか?」から先に書きます。世の中には、北海道にある有名な「青い池」など、特別な理由により水の色が青く見えるものがあります。しかしながら、これから説明する内容は、そのような特別な理由による青い水の話ではなく、あくまで普通の海水に満たされた海の色についてです。

海が青いのは一言で言えば、海水が太陽光のうち他の色の光を吸収してしまい残った青い光が目に入るからということになります。下の図をご覧ください。可視光領域のそれぞれの波長の光の強度が、海水表面からの深くなるにつれてどの程度減衰されるかを表わしたものです。


http://www.haru-design.jp/led/led_experiment_1.php より引用
 

海水中でも深さが30cm程度では太陽光はほとんど吸収されていませんが、深くなるに従い吸収されやすい波長の光から吸収され強度が低下していきます。この強度が弱まる順番は、赤、黄、緑の順であり、青が最も吸収されにくいため最後まで海水中で青い光が残ります。上の図から明らかなようにわずか5.5Mの水深でも赤い光は大部分が吸収されており、黄色い光も強度が半分以下に減衰しています。実際ほとんどの海はもっとずっと深いため、海の中で散乱したり海底で反射されたりして私たちの目にみえる光は、青い光がほとんどとなり、海が青く見えるのです。

よく沖縄の海はエメラルドグリーンと言われます。沖縄に限らず、外国の海はエメラルドグリーンだったという記憶をお持ちも方もいらっしゃるでしょう。この理由も上の海水による光の選択的吸収から説明ができます。海の色がエメラルドグリーンに見える場所は、いわゆる遠浅であり、水深が比較的浅いために深い海に比べ、黄色や緑の光が残っている場合が多いため、緑がかったエメラルドグリーンに見えるものと説明されています。加えて太陽光の強さや海底の色、プランクトンの濃度なども関係しているようです。

一部を https://okinawa-wedding.online/photowedding-guide/okinawasea/  より引用

海が青い理由として、空の青い色が映っているためと説明しているケースがありますが、それは間違いです。なぜなら、それが正しいのなら、全天が雲に覆われている場合には海が雲の色になってしまうはずだからです。


エメラルドグリーンのモルジブの海

それでは、もっと水深が浅くなって、プール程度の深さでも水は青く見えるのでしょうか?学校のプールなどは水色に塗装されていることが多く、果たして水の色がどの程度青く見えるのか判別できません。調べたところ答えが見つかりました。名古屋市教育スポーツ協会のサイトで、日本ガイシ スポーツプラザ ガイシアリーナのプールについての説明があり、プールの水が青く見えるのは、今日説明したように波長の長い赤系の光が水によって吸収されるために青く見えると説明されていました。この施設では、プールの内面は、周囲の床と同じく白い色で塗装されていますので、この解説は説得力がありますね。水泳用のプール程度の深さでも水は十分青く見えるということがおわかりいただけたかと思います。今度プールを訪れる機会があったら、是非水の色とプールに塗装してある色の両方を確かめてみてください。

http://www.nespa.or.jp/blog/pool/2016/08/23/%e3%83%97%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%81%ae%e6%b0%b4%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%9c%e9%9d%92%e3%81%84%ef%bc%9f/ より引用

ちなみに、プールを水色に塗装する理由というのも調べてみましたが、大方の説明は、①清潔感、清涼感をだすため②鉄さびなどが目立ちやすく異物混入を発見しやすい というものでした。水色で塗装されていると水の色に近いため違和感がないというのも理由になりえると思えるのですが、そうした説明は見当たりませんでした。

ところで、最初に少し触れた北海道の「青い池」の場合には、別な理由により水の色が特に青く見えることがわかっています。この北海道美瑛町にある自然に囲まれた池が発見されたのは1997年と言われています。なぜこんなに最近かというと、この池が自然にできたものではなく、十勝岳の噴火によって発生する火山泥流の災害を防ぐために、1988年に築かれた堰堤のよって水がせき止められてできた池だからです。付近から流入する湧水に水酸化アルミニウムなどの微粒子が含まれており、それが美瑛川の水が混ざることでコロイドを形成し、そのコロイドに太陽光が散乱して青く見えると説明されています。https://ecotopia.earth/article-964/ より引用

北海道 美瑛町の青い池   2017年9月18日撮影

実はこの理由は明日説明する空の青と原理的には同じ現象によるものなのですが、詳しい説明は明日にまわし、今日は青い池の写真をお楽しみください。写真は9月に撮影したもので、最も青いと言われる時期から外れているため、すこし青みがたりませんが、ご容赦ください。

明日はいよいよ、空の青について説明します。

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