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かんとこうブログ

2020.08.13

暑さ指数の地域特性 その2

昨日は暑さ指数(WBGT)の説明をしました。今日は、そのWBGTが東京の11か所の測定地点で、8月に入ってからどのように推移したかをご紹介します。暑さ指数のデータは、実は気象庁のデータベースにはありません。この暑さ指数は環境省の管轄になっているようで環境省のホームページから見ることができます。東京都の観測地点は11か所で、小河内、青梅、八王子、府中、練馬、東京、江戸川臨海、大島、三宅島、八丈島、父島です。それでは、8月のWBGTの推移をグラフに示します。いずれも14時時点の暑さ指数(WBGT)の数値です。

左の図は、小河内、青梅、八王子の暑さ指数の推移ですが、小河内の値が他の2地点よりも低く、かつ日間変動が大きい印象をうけます。中央のグラフでは、江戸川臨海の暑さ指数が他の3か所とは全く異なる推移をしめしていることが印象的です。右の図はすべて島しょ部のデータですが、本州の地点に比べ急激な変化が少ない印象をうけます。3つの図を並べてみると、やはり都市部の地点のWBGTがその他の地点よりも高いことがわかります。

もう少し各地点の特徴を把握するために、各地点の最高気温とWBGTの関係をみてみました。その結果を下の図に示します。横軸は最高気温、縦軸は14時のWBGT、赤い横線はWBGT=33℃、黄色い横線はWBGT=28℃、水色の縦線は最高気温=35℃の線です。

上の図を見て、まず二つのグループに分けられることに気づきます。ひとつは島しょ部と江戸川臨海からなるグループとそれ以外のグループです。それ以外のグループは、最高気温の変動とともにWBGTもかなり大きく変動しているのに対し、島しょ部や江戸川臨海は、最高気温の変動が少なく、従ってWBGTの変動も極めて限定的です。言い換えれば、海に囲まれている、または海に面している地点では、気温の変化が内陸部に比べて小さく、WBGTの変化も小さいのです。もちろん、これは当たり前と言えば当たり前ではありますが、これほど劇的に違うとは思っていませんでした。島しょ部と江戸川臨海の立地を地図で見るといずれも海岸から1Km以内にありました。特に江戸川臨海と父島は海岸線から100㍍以内でした。


江戸川臨海を除く本州側の観測地点のデータについては、小河内のデータだけ少し他と違うようです。気温が低く、最高気温とWBGTの相関性も低くなっています。観測地点は奥多摩湖のほとりにあるようですが、標高が530㍍ほどあり、垂直低減だけで気温が約3℃程度他の地点よりも低くなる計算です。

WBGTと最高気温について別な見方をしてみたのが上の図です。猛暑日が何日あったか?またWBGTが28℃、33℃を超えた日が何日あったかという図です。海辺効果は絶大で、いずれも猛暑日は一日もありませんでした。またWBGTも28℃越え日数はさほど変わらなくとも、33℃越え日数はさすがに海辺にはありませんでした。東京観測地点は北の丸公園にあり海岸から4Km程度の距離にありますが、少なくとも海辺効果は得られないようです。

上の図から最高気温が何度になるとWBGTが33℃を超えるのかを推定すると、八王子や練馬では35℃、青梅や府中では36℃でWBGTが33℃を越えそうです。つまり、東京の内陸部では、猛暑日には熱中症アラートが発出される確率が高いということになります。事実上のグラフでみれば、猛暑日とWBGT33℃の日数は肩を並べています。

最後に最高気温とWBGTについて一次回帰式を想定して、その傾きを計算してみました。相関係数の高かった八王子、青梅、府中、練馬のデータでは、傾きは最高気温が1℃あがるとWBGTが0.8-0.9℃あがるというものでした。計算式では、乾球温度はあまり重要ではないようですが、やはり乾球温度があがればそれに引っ張られて、WBGTもあがるようです。海辺環境では、グラフからもわかるように相関係数が低くなっていました。

長々と書きましたが、その意図は例によって高日射反射率塗料です。少なくとも東京の内陸部では、猛暑日には熱中症の危険性が極めて高いようです。こうした酷暑環境を簡便に和らげる手段としては、高日射反射率塗料による屋根や壁の塗り替えは、経済性と遮熱緩和効果を満足する優れた手段だと思います。海岸から1Km以上離れた場所での高日射反射率塗料の利用を是非お勧めしたいと思っています。

本日使用したWBGTのデータは以下のサイトから検索して引用しました。

https://www.wbgt.env.go.jp/heatillness_ranking.php?rank_area=03&prefecture=44&rank_no=10&day=20200811&time=8

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