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かんとこうブログ

2020.12.18

塗料製造業は意外に健闘している!?

経済産業省が様々な統計を出していますが、その中に工業統計表というのがあり、各産業ごとの実に細かいデータが載っているのを見つけました。見つけたと言ってもずっと以前から公表されている資料で私が知らなかっただけなのですが、いろいろと興味がわいて調べております。

今日は、その中から化学工業について少しご紹介したいと思います。化学工業は1600番という大分類となっています。その中には中分類が7つあり、1610化学肥料、1620無機化学工業製品、1630有機化学工業製品、1640油脂石鹸合成洗剤回目活性剤塗料、1650医薬品、1660化粧品歯磨き、1690その他となっています。

さらにこれら中分類の中にはそれぞれ小分類があり、塗料は1644という分類番号が振り当てられています。今日の話は、これらあまたある化学工業の中で、塗料は意外にも健闘しているということをご紹介したいと思っています。今日ご紹介するデータは2019年工業統計表 産業別統計表、令和2(2020) 87日公表 経済産業省大臣官房調査統計グループ構造統計室のデータです。
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/kougyo/result-2/r01/kakuho/sangyo/index.html 

ここで集計されている塗料の出荷金額は1兆円を超えており、日塗工の統計よりもかなり大きな数値になっていますが、これは主に同業者向け出荷が含まれているためです。日塗工の統計でも全体の1/4程度同業者向け出荷があるようですので、それを差し引けばまずまず日塗工調査と同じような数値になります。実際には同業者向け出荷を差し引いたとしてもまだ数値は大きいのですが、その理由は経産省調査が4人以上のすべての事業所を対象にしており、母集団も日塗工調査よりも大きいとしておきます。

塗料は小分類の中では7番目の出荷金額の大きな業種になります。以下の表をご覧ください。上から大分類、中分類、小分類の数値です。

ここにあげた10の小分類は1兆円以上または塗料に類似した業種としました。小分類についてみると、化学の業種の中では、医薬品が圧倒的に大きい出荷金額を誇ります。次いでプラスチック、石油化学系基礎商品(石油精製品)、脂肪族系中間物、環式中間物・・、と基礎化学品および中間原料が続き、最終製品に2番手として化粧品があり、次に塗料が最終製品の3番手になります。これってなかなかすごくないでしょうか?化学工業の最終製品の3番手業種ですから。

次に今の表を一人あたりに換算してみます。

一人あたりに換算すると給与や出荷金額は石油系化学基礎製品の独擅場です。なにせ全国に9カ所しか事業所がなく、ひとつひとつが巨大な石油精製プラントですから、ひとりあたりの生産数量は抜きんでています。一方、一人当たりの付加価値では医薬品がトップです。このあたりは塗料はかないません。意外なのが一番下の化粧品で、一人あたりの給与、出荷金額ともこの10業種では最下位でした。

この工業統計表は、2014年から2018年までのデータが収録されていましたので、この間の年間成長率(CAGR)を計算してみました。それを下に示します。

表題に意外に頑張っている塗料製造業!?と書きました。その理由は化学工業分野の最終製品で3番手ということではなく、この4年間の成長率でみると、従業員数、製品出荷額、付加価値金額の成長率では結構頑張っているのではないかということです。

工業統計表は膨大なデータが収録されています。すべての製造業が網羅されていますので、今回行ったような解析をほかの業種についても実施して今後ご紹介したいと思います。塗料のユーザーは多種多様であり、そうしたユーザーの業界動向を把握することも塗料製造業にとって重要ではないかと考えています。

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